北関東で夏休み 初めてづくし編

2026年9月4日金曜日

#夏休み北関東徘徊記 #宿 #旅

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 2026年の夏休みに旅したお話、今回が2回目になります。

 一週間連泊で宿が取れた場所に行くという、目的と手段を全力で履き違えにいってる感じの旅がどうなっていくのか、当の本人もよくわかっちゃおりません。

コンテナホテル

小さな張り紙 

 COCCHiってわかりますかね。コッチと読むんですけど。

 カーナビでおなじみのパイオニア、carrozzeriaが提供してるカーナビアプリなんです。

 それが、今年をもってCOCCHiのサービスを止めるらしいんです。ビックリしちゃって。サービス開始からたった3年らしいんですけどね。

 あたしが知ったのはけっこう最近で。去年の今ごろかもうちょっと後だったかな。

 カーナビ自体は自分の車にもついてるんですけど、ちょっと古いタイプで地図の更新とかも割と面倒なもので、ナビを使いたい場合はもっぱらスマホなんです。

 スマホで使えるナビアプリというと、NAVITIMEとかグーグルマップとかがメジャーだと思います。トヨタもオリジナルのアプリを出してますね。

 そんな中でカーナビブランドのcarrozzeriaがスマホのナビアプリを出してるのを見つけまして。

 これがかなり使いやすくて。

 この半年から一年くらい使ってみて、あたし的にはNAVITIME越えかなと思ってるくらいのナビアプリなんです。

 それがサービス停止ってことになっちゃって。まあまあ困ってるってのが現状です。

 この旅でも大活躍だったCOCCHiのいいところは、マップの見やすさとナビのわかりやすさですかね。

 マップはトヨタのも見やすいんですが、COCCHiは地図上の目立つ建物やお店なんかの情報に過不足ない感じでちょうどいいんです。

 ナビもかなりわかりやすくて、複数車線の道路をナビさせながら走っている時は、音声でどの走行レーンにいればいいか伝えてくれて、初めての土地を走る時なんかはかなりありがたい感じ。

 加えて、到着予定時間がかなり精度が高くて。

 ナビの到着予定時間って、だいたいがちょっとオーバーに表示してて、走ってると徐々に補正がかかっていって、当初の予定時間より早めに着くイメージなんです。

 COCCHiのは出発時点のの予定時間が、実際の到着時間と数分くらいのズレに納まる印象です。もちろんピッタリではありませんが、他のナビよりかなり近しい時間になってるんですよね。

 この一年くらいの車の旅は、ほぼ全部といっていいくらいCOCCHiに案内してもらっていました。ナビしない時でもとりあえず起動しておいて、土地勘のない街を彷徨う時の標となってくれました。

 これからはまたNAVITIMEを使うかなぁと思ってますけど、ぶっちゃけNAVITIMEじゃ旅先でとりあえず表示させておくみたいな使い方はできないんですよね。

 やっと通い慣れてきたパンケーキの美味い喫茶店の入口に手書きの小さな張り紙を見つけてしまった時のような、そんな寂しさを抱えているのは間違いありません。

コンテナ 

 6泊します。

 栃木県に6泊します。

 なんでとかはないんです。6泊するんです。お盆に6泊するんですの。

 なーんにも、なーーんにもアテはないっす。あ、佐野ラーメンは食べたいのです。あとなんかしたいってことはないんです。

 これから探します。いや、探さないかもしれません。見つからないかもしれませんし、なんか見つければいいなとは思ってます。

 というわけで、夜になって到着したホテルにチェックインしてから、この旅の唯一のアテといっていいお店に行ったっていう話までは前回の記事でしたところです。

 泊まったホテルが、これもまあ一応アテというか今回の旅の目玉っちゃあ目玉だったりもするんですけれど。

 ホテルというかその、部屋にタイヤが付いてます。

 いやあの、いつもの車中泊ってことではなくて、コンテナですね。

 最近ちょいちょい見かけるようになった、コンテナホテルに泊まっております。

コンテナホテル

コンテナホテル外観

 コンテナって言われてもピンとこないかたもいると思うんですけど、たまに街なかをデカいトレーラーに牽引されて茶色くて長い箱が走ってるのを見たことがあるんじゃないかと思います。

 JRとか鉄道輸送でも、コンテナがたくさん乗った車両が通り過ぎてくのを見かけたりしますけど、そっちに乗ってるのは比較的小さいやつで。

 トレーラーで引っ張られてるのは20フィートとか40フィートとかの長いやつなんですけど。

 そのトレーラーから切り離されたコンテナ=本来なら中に荷物を積んでいくあの部分が宿泊設備になってるって感じです。

 もちろん、エアコンもあるしバストイレ完備で、中はほぼビジネスホテルそのまんまと思ってもらって差し支えありません。

内部

 前回も書いた通り、やっとお盆休みのスケジュールが決まって、直前になって連泊可能なホテルを探し回った時に、いくつか候補があったんですけどね。

 選んだ決め手のひとつに、このタイプのホテルに泊まるのは初めて、っていうのも大きかったと思います。

 ホテルの敷地に入ると、そのコンテナがズラッと並んでましてね。手前にある受付でチェックインと簡単な説明を受けるとカードキーを渡されます。

 元々がコンテナですから、タイヤが付いているぶん地面からは高い位置にコンテナ部分があるので、並んだコンテナには簡易的な足場が作られていて、それを歩いていく感じです。

 ですから、バリアフリーってわけではないですね。

 ただ、なんでわざわざホテルを建てずにコンテナかっていうと、色々と意味はあるんでしょうけど、そのひとつに災害時でも移動可能な簡易宿泊施設になれる、っていうのがあるようです。

 いわゆる建物のホテルは移動はできませんが、各コンテナはちゃんとナンバーが付いていて、牽引すれば移動可能っていう機能が備わっている、そのぶんバリアフリー的な設備はないっていうことになってるんだと思います。

 あたしが泊まったとこはそうだっていうだけで、他ではあるのかもしれませんけども。

 コンテナに取り付けられたドアはオートロックで、受付でもらったカードをかざすと開く仕組み。

 よって、外出は自由ですが、フロントは24時間対応ではないため、万が一カードキーを部屋の中に忘れてきてしまうと、最悪フロントが開く翌朝まで部屋に入れなくなるってこともあり得ます。

 コンテナの中に入ると、もう完全にビジネスホテルでね。

 むしろコンテナが独立してるので、ビジネスホテルにありがちな滞在中に隣の部屋がうるさいとか、そういうのはまったくと言っていいくらいありませんでした。

 窓も付いてますし、水道もトイレも簡易じゃなくて普通のホテルと同じのがあります。シャワーも勢いよく出ますし、シャンプーやボディソープやらも完備されてます。

 加えて、各部屋に電子レンジ完備、冷凍庫付きの冷蔵庫もあるので長期滞在どんとこいってなもんです。

 ビジネスホテルと違うのは、各部屋がコンテナなのでさっきも書いたように隣の部屋がうるさくてみたいなのはないんですけど、部屋から出るとすぐ屋外ってことですね。

 ビジネスホテルで言うと部屋の外が廊下じゃなくてさっき書いた簡易的な足場のある屋外なので、雨とかになると駐車場まで傘が必要です。

 部屋には傘を入れておくためのケースもあるので、部屋を濡らしたりってことはありませんけど、車と部屋の行き来はそういう準備が必要ですね。

境目なき街にて 

 そんなコンテナホテルを基地として、お盆休みの栃木県をウロウロするわけですけど、栃木県の南側にいたせいもあって県境っていう感覚がほぼなくなるんだなってのが結構新鮮で。

 他の都道府県じゃあまりない感覚だよなっていうか。気が付くと茨城にいたり埼玉にいたりするのね。

 たぶん普段生活してるだけなら、ほとんど気にならないでしょうけど国境はあるわけじゃないですか。行政の管轄だって違うでしょうし。

 だって絶対あると思うの。

 隣んちは栃木っていう。

 隣の、のり子ちゃんちは、小さい時からほぼ兄妹みたいに家族ぐるみで付き合いがあって、一緒にスイカ食ったりプール行ったりしてるけど、なぜか学校は別っていう。

 私立とかなら一緒の可能性もあるけど、公立の小学校とか学区が違うでしょ。栃木県と茨城県の子が同じ小学校に行ったりとか、多分ないよね。あるのかな。

 そりゃもう、大人たちが引いた国境に引き裂かれた恋だってあるんでしょうよ。学区なんてもんはさ、誰かが勝手に決めたやつなのに、もうそれに縛られて栃木軍と茨城軍の争いに若いふたりは引き裂かれるわけです。

 かたや餃子。

 かたや納豆。

 もうね、ぶつけあいですから。餃子と納豆が飛び交う戦場ですよ。アッツアツとねっばねば。

 それをかいくぐって、戒厳令のサイレンが鳴り響く中、口づけをかわすふたり。アタシ、納豆大好きよ。ボクだって餃子が好きさ。

 絶対あるよ。あると思うよ。

 だって、密会がバレて餃子千個の刑とかにされんだよ。自分で餃子の皮を伸ばして、包んで焼いて食うっていう。千個。味変禁止。

 で。

 このあたりをふらふらしてると、ウッカリ茨城でメシ食ったりしてんだ。いや別にどこで食ったっていいんだけどさ。

 そのくらい、県境って感覚がないの。別にデカい川とかもないし、山をひとつ越えるみたいなのもないしさ。関所もねぇし。戒厳令もでてねぇし。

 たまたま立ち寄ったあたしですらそんな感じだから、このあたりに住んでる人ならもっとないよね。たぶんそうだよね。

 実家は埼玉、職場は茨城、住居は栃木とか普通にあるだろうし。こういう感じの地域ってそんなになくない? ほんと、街としてつながってるもんね。

 そういう面白さがあって、やたら地域を行ったり来たりするっていう。なにしてんのかは自分でもわかりませんけど、妙な楽しさがありました。

嵐が止んで

 時系列はちょっと戻りますけど、旅の二日目。

 これがちょっと大変なことになりまして。

 読んでいる方には記憶にあるかもしれません。この日は台風が来るというニュースが、朝からずっと流れていて。

 この台風ってのがけっこうなレアケースでね。なにせ日本の南東で発生してからというもの、途中まで北上してから日本列島を東から西へ横断するというコースを辿ったんです。

 辿ったんですというのは、これを書いている今だから言えることで、この珍しい軌道を辿った台風の進路は予測が難しかったようでね。台風が日本のどこに上陸するというのは、諸説あります状態だったと記憶しております。

 その日、旅の2日目は、来たばかりの栃木県から茨城県あたりをウロウロしていました。

 もちろん、台風の動向は随時ネットとかで得ていたんですが、どうも今現在あたしがいる辺りにダイレクト上陸するっぽい。

 その、なにもね。

 あたしがたまたま行った先にわざわざ来ることはないんじゃないの? 台風。

 いや、確かにちょっとあたしの予測が甘かったのは認めますよ。普通、台風ってなんだかんだで南からくるじゃないですか。

 あたし、北関東にいるんだぜ? 東からくると思ってないからさ。

 で、どうやらこっちに来るらしいってことになってるなという時には、件のコンテナホテルからだいぶ離れた辺りにいたんです。ピンとくる、いいところがあってね。その話はまたするとして。

 そのままいたらちょうど直撃コース上にあたしがいると。

 台風に轢かれる位置にいると。

 さすがに早めにホテルに戻ったほうがいいと思ったものの、外はすでにかなりの風が吹き始めていて、なおかつ雨はまだ降っていないみたいな。

 これもよく考えたら、あまり経験のない天候になりつつあったんです。

 乾いた北関東の道を車で走ってると、ちょっと砂が混ざった強風が時折吹き付けてくるわけ。サーッと音がするような。なんか当たってるなっていう。

 想像してみてほしいんですけど、濡れていない砂混じりの風が車体に当たるのって、ボディの傷とかも当然気になるんですけど、なによりガラス。フロントガラスに砂が吹き付けられてる状況なの。

 じょじょに視界が砂っぽくなってんだ。

 でもさ、下手にワイパーでも動かそうもんなら、ガラスに傷が入りかねないよね。

 ウィンドウウォッシャー液を出したってさ、今の車ってウォッシャー液を出すとすぐにワイパーも動くじゃん。

 こっちは、ばっしゃばしゃかけて砂をあらかじめ洗い流してから、ワイパーを動かしたいわけ。ちょっと濡らしたくらいじゃダメだって。そんなのであらかじめ除去できる気がしない感じなんだもん。

 もちろん走行中に視界は悪くなるよ。

 だから考えたんだけど、これはもう仕方なく適当なコンビニに逃げ込んで。あの辺りの一桁国道沿いのコンビニって駐車場も広いからさ。

 ミネラルウォーター買ってきて、フロントガラスにザバザバかけてからウィンドウウォッシャーを出すっていう。そりゃビビるよ。旅が始まったばっかりで、フロントガラスに傷とかやだよ。

 だってさ、むかし実際にあったんだから。旅に出てほんの10キロも走らないうちに前から来たダンプとすれ違いざまに飛び石が来てさ、フロントガラスにビシって。

 そのあとのダークな気持ちったらないよ。旅の最大の思い出が開始早々の飛び石だぜ? いきなり修理費で数万円損失するのが決まってるのに、きゃっきゃできねぇっての。

 そういうビビリかたになっちゃって。

 そんな感じで、飲まないのにミネラルウォーターを買うためにちょいちょいコンビニに入るという、なかなか捗らないような移動をしてたら、いよいよ上陸の時がどうやら近づいてると。どうも茨城南部らしいと。

 だから、栃木まで戻ればまだマシなんじゃないかと思って、先を急ぎつつも砂嵐みたいになってきた夜の街をおっかなびっくりで走るハメになって。

 でもね。

 不思議なもんで。

 ハンドルを取られるような風が、一時的にだけど急に落ち着いて。台風の目に入ったってことはなさそうだから、地形的なことなのか、むしろ何かの前触れなのかしらないんだけど。

 そのタイミングで、国道沿いのラーメン屋がやってるのが見えて。

 こんな時に営業してるのもスゴイけど、あたしもよくよく考えたらしばらくなんにも食ってないってことになり。

 客も一応、家族連れみたいなのがひと組いたし、今がチャンスとばかりにそのラーメン屋に入りまして。

 呑気だと思うよ。我ながら。

 呑気っていうか、まんが日本昔ばなしだったら、嵐が急に止んで現れた峠の茶屋とか、どうやったってキツネに化けた美人が人をたぶらかすパターンだよね。

 でもそのラーメン屋が、居心地がいいっていうか。なんかこう、おそらく国道沿いで繁盛はしてるんだろうって感じがあるんだけど、こんな夜だからか客より店員の方が多いみたいな。

 美人のキツネじゃなくてゴツいおっさんだったけど。

 なんかホッとしちゃって。いや、おっさんにじゃなくて。

 またさ、有線で昭和歌謡が延々と流れてる感じのいい店で。のんびりはしなかったけれど、ラーメン食ってまた来たいと思いつつ店を後にしたんです。

 その夜は予約したコンテナホテルに逃げ帰ったんですけど、そのうち雨もどしゃどしゃと降ってきまして。砂まみれの車を洗い流すには充分だなと思ったのも一瞬だけで。

 どうやら付近では停電してるらしい。

 これも初めて知ったんだけど、地域防災アプリ的なのを使ってるんですね。それが地域限定で他県に行ったら機能しないんだろうと思ってたんですけど、どうやら他の地域に行っても防災情報を通知してくれるってのに、この台風で知りまして。

 その停電の案内がそのアプリからバンバン飛んでくるわけ。

 泊まってる宿自体はまだ電気がきているものの、停電してる地名をマップで調べるとすぐ近くなんです。

 雨がものすごいんだ。雷も。

 泊まってるのが普通のホテルじゃなくて、コンテナの中だから。大雨が屋根というかコンテナに当たる音が夜中にずーっとしてて。

 あたしも車中泊とかするからさ。慣れっこだから。車の中で大雨が車体に当たる音がしたって、うるさいとかは全然思わない、むしろ落ち着くくらいなもんなんだけどさ。

 普通のホテルだったらそういうことはあんまりないじゃん。せいぜい窓に当たるくらいで。

 コンテナホテルって、中にいるぶんには完全にビジネスホテルだから、雨の中を車中泊してる時みたいな音がするけど、ふかふかのベッドの上でゴロゴロしてるみたいな。

 どっちも経験したことのある人じゃないとピンとこないかもだけど、なんかちょっと妙な感じになるのね。

 ああ、コンテナホテルってこういう感じなんだっていうか。天気のいい日に泊まったら、多分感じなかった感覚だと思うな。もちろん、悪いとかそういうことではないのよ。普通のホテルと違う部分っていう意味で、いいとか悪いとかじゃなくてね。

 だけどさぁ、その、仕方ないことなんだけどね。

 台風が茨城県に上陸したのは、統計史上初なんだそうで。

 そんな時に狙ったように旅するなんてことある?

 なんなの、持ってるでいいの? あたし持ってるでいいの? すぐ近くで停電まで起こってるんだぞ。明らかに不安な夜だよ。なんなのもう。

根付く草、根付かぬ草 

 あとねぇ、コンテナホテルが普通のホテルと違うところは、地面の上にタイヤで立ってるというか。

 正確にはタイヤだけじゃなくて、ジャッキみたいなものでも支えてる感じになってるし、もっと言えば排水も上水もつながってるんだけど。

 普通の建物よりはやっぱり揺れるんだよね。

 外は台風じゃん。

 いや確かに、嵐の時に普通の車のなかにいるのよりは揺れないけどさ。

 多少はあるわけ。

 滞在中に震度1の地震もあったんだけど、体感はそれ以上の地震に感じたかな。

 もちろん、車が横転するようなことはないだろうから、そういう意味では安心なんだけど、なまじ利用してる感覚とかはビジネスホテルそのまんまだから、めっちゃ快適だからさ。だから、普通の建物内にいる感覚になっちゃうんです。

 そこに強風とか大雨とかがあると、あぁそうか今コンテナにいるんだっけっていうのを思い出すみたいなね。

 他にも、普通のビジネスホテルと違うのは玄関のドアから出るといきなり外っていうことかな。

 今回の旅は天気の悪い日がそこそこあったんですけど、さっきも言ったように中にいるぶんにはビジネスホテル感覚なもんですから、ドアを開けると屋外っていうのに毎回新鮮にドキッとする感じ。

 これが一軒家的な内装だったら多分そうはならないんでしょうけど。

 そんなコンテナホテルにさ、一週間もいるとやっぱりちょっと住んでる感も出てきたりして。長期滞在の面白さでもあるんだけど。

 件の、ホテルの近所にあるいい感じのコンビニに寄って、朝ごはんとか夕ごはんとかを買ってみたり。

 歩いていけそうな場所にある居酒屋に、入ろうかどうしようか悩んだり。

 その近くにスーパーを見つけて。

 お盆だからさ、地域の人たちがこぞって買い物とかに来てるんだ。じいちゃんが孫連れて、お菓子ねだられてるしさ。

 立地的にも店の規模的にも、デカいショッピングセンターみたいに遠くから客が集まってくる感じじゃないんだ。近所の人たちなんだろうなっていう。

 その空気感とかさ。いいんだよね。

 あの、引っ越しをしたことのあるかたならわかるかもしれませんけど、知らない街に越してきたばかりのあの感じ。

 こんなところに郵便局あるな、とかさ。何時までやってるのか、みたいな。

 この雑貨屋なに、とか。個人経営っぽい古本屋なんかあるんだとか。何軒かある床屋の、どこに行こうかなみたいな。

 えー、インド料理屋なんてあるんだね、とか。この路地曲がるとあの通りに出るんだ、へぇー。

 …いなくなるんだよ。

 たぶん、いなくなるんだ。だって、旅の途中なんだもん。

 長期滞在中の真ん中くらいの時期は、特にあたしの場合はそんなこと考えないから。うっすらどこかで思っててもわかってても、今だけを見てるから。

 ワンチャン、このままお住まいになる可能性だってゼロじゃないって、心のどっかで思ってたりするからね。

 その土地にずっといるような人には鼻で笑われるかもしれないけど、こっちは旅人ですっていう自覚もちゃんとありつつ、そういう感覚を楽しんでるっていうか。あともう一週間、ここにいたっていいんだぜっていう。

 あり得ないのか、あり得ないことじゃないのか。

 その境界線を行き来する感じ。

 こういうのも面白いなって、でもなんか切ないなって、ずっと思ってて。

お盆休みはもう少し続く 

 まあねぇその、餃子と納豆のぶつけあいをしてるようなブログだからさ。

 ここまで全部ウソかもしれないからね。そんなの、信用する方が悪いっていうか。

 あたしの旅には、あちこちの観光地のすごい景色とか美味い食い物とかほとんど出てきませんから。

 なにかで迷い込んできちゃって読んでるかたが、そういうのをお求めでしたらすいませんっていう。売ってませんっていうさ。棚に並んでねぇっていうさ。そこになかったらないですねーだらけっていうね。

 だけど、多分そういう旅にはない、観光地とか巡るような、もちろんそれも素敵なことだしそっちの方がある意味正しい旅なんだけど、そういうのにはないんじゃないかなっていう話。

 旅なのかどうかもわからない感じの、わけのわからない話しかここにはないんですけど。

 それでもよければ、この栃木の旅の話はもうちょっと書くつもりなので。

 わかんないよ、急に気が向かなくて一ヶ月二ヶ月とかほっとくから、わかんないけど、もうちょっと書けそうなこともあるかなと思ってますので。

 またね。

 そんな。そんなだよね。

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