旅と日帰り温泉のちょいエピソード

2016年9月19日月曜日

#雑記 #日帰り温泉 #旅

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日帰り温泉によく行きます。
温泉と言っても、昔ながらの温泉宿が日帰り入浴をやっている場合もあれば、今風のスーパー銭湯系もありますが、どちらも機会をみては足を運んでいます。

この前もそんな風にふらりと行ってきたのですが、その時にちょっと思い出したことがいくつかありましてね。徒然にそんなお風呂話を書いてみようかなと、そう思い立ったわけです。


で、お風呂好きなの?

お風呂そのものが好きかと問われれば、ちょっと返答に迷うのが正直なところです。
あまり長くお湯に浸かることもありませんし、どちらかと言えばサッと入って出てくることのほうが多いような気もします。


旅に出ていると、それも旅費をなるべくかけないような旅をしていると、宿と風呂と食事をどうするかによって、旅そのものが大きく変わってくるものです。

お金があれば立派なホテルでも旅館でも泊まることにすれば解決するのでしょうが、それにしてもどこに泊まるかを決めるだけでも結構悩むものです。ましてや、旅費をかけない旅なら何をか言わんや。

そうなると日帰り温泉ってのは本当にありがたい存在でしてね。ひとっ風呂浴びてゆっくりしたいのは旅先でも家でも一緒ですし、汗ばんだり疲れが体に残りがちになりますから、風呂に入れるのと入れないのじゃ行ってくるほど違います。
場所によっては早朝から深夜までやってますから、仮眠レベルになるかもしれませんが仮眠だってできます。

日本というお国柄、温泉や銭湯は比較的あちこちにありますから、どこに行っても探せばお風呂にありつける環境。しかも利用料金はそれほど高額でもない。これを利用しない手はないというわけなのです。

そんなわけで私の場合、必要に迫られて日帰り温泉を利用している間に、なんとなく習慣化しちゃったというのが、どうも実情に近いような気がします。
それと、これは立地にもよるのですが、その土地に住んでいる人がよく利用するような日帰り温泉も多いんですよね。旅先でそんな温泉に立ち寄ると、やはり「旅に出てる感」が違いますし、そういった点も魅力です。
そんなエピソードを思いつくまま書いてみましょうか。あ、それぞれ特にオチはありません。



スーパー銭湯の中の青春

これは確か、スーパー銭湯だったと思います。
近くに高校やら専門学校やらが集まっている地域に立地しているからだと後から知ったのですが、お客さんに学生さんらしい人が目立ちました。
もちろん老若男女が利用しているのですが、時間帯によって偏りがあったのかもしれません。

スーパー銭湯って悪くないんですけどね、お客さんが多いしガヤついていてちょっとなぁという部分もありますよね。
お客さんが多ければ、必然的に年齢にかかわらずマナーの悪い人もいるわけでね。

その日も結構お客さんが多くて、できるだけゆっくりできそうな場所を探してウロウロしてから、人の少ない湯船に身を落ち着けました。

ぼんやりお湯に身体を沈めていますと、若いおそらくは学生さんとたちの会話が耳に入ってきます。

進学
就職
色恋…

その時ふと、こういうことって今の若い子達もやるんだな、と思ったんですよ。裸の付き合いみたいなものでしょう?
もう絶滅したとばかり思っていた裸の付き合いってやつが、今でも存在するんだなってのが、まず驚きでした。
これが昭和な世界観、神田川的な時代感なら分かるんですよ。肩組み合って語り合ってみたいな。
でももう、平成も20年を超えたこの世の中でしょう。

微笑ましいというか青春だなぁみたいな、そんな気分でスーパー銭湯を後にしたのを覚えています。



じいさまの名推理

今度は山形に行ったときのことです。
なんの計画もなく、ドライブの延長線上で勢いに任せて行ったもんですから、たまたま車内にあった着替えしかなく、ほとんど何も持っていませんでした。

走り続けて夜中にとあるコンビニに辿り着きまして。休憩しつつ朝焼けを見てから、昼間はあちこちぶらぶらといった具合だったと記憶しています。

そのまま帰宅しても良かったのですが、さすがにほとんど寝ていませんし、今夜は山形で一泊するかと、ホテルを検索し始めたのですが、ピンとくるところは空き室が見つかりません。
結局、軽く食事をしたあとでネットで調べたスーパー銭湯に行って、夜はネットカフェで一泊することを決意して、混雑する前にそのスーパー銭湯へと移動したのです。

行ってみるとなかなか大きな建物で、食事できる場所やお土産物なんかも売っている別棟もあるようでした。
そっちは後回しにして温泉の受付へ向かい、入館料とタオル類を買って入ってみると、中の造りの加減なのかわかりませんが、妙に開放感を感じたのを覚えています。

狙い通り混んではいなかったので、これ幸いと脱衣場であてがわれたロッカーに脱いだ服を投げ込んでいると、

「どこから来たの?」

と、声をかけられます。
正確には、文字面のようにきれいに聞き取れたわけではなく、たぶんそういう風なニュアンスのことを言ったんだろうなと、空気を読んで解釈したのですが。

声の主は、ほっそりしたおじいさん。
ああ、ちなみに私はおじいさんに声をかけられるまで、ひとことも発していません。
たぶんこのおじいさんは常連さんかなんかで、あまり見ない顔のやつがいるし、私がよそ者だとわかったのかな、くらいに思って返事をしたのが最後でした

これがまあ、よく喋るおじいさんでね。なまりはそんなにキツくはないのですが、そこそこ早口でいろんなことをおっしゃる。
いや、100%悪気はないというか、それどころか観光スポットやら美味い飯屋やらの「じいさんイチオシ」なお店を私に教えてくれようとしているんです。

お互い半裸のまま、10分は会話というか一方的に喋られていたと思いますが、ふっと気になって聞いてみたのです。なんで私が旅してることに気がついたのかを。
帰ってきた答えは、

「そのタオル。そんなの買うやつはめったにいないから、旅行中なんだと思った」

とのこと。
軽妙に笑うおじいさん、なかなか観察眼がおありのようで。
その後、どこをどう気に入られたのか風呂場に移動しても話が止む気配がなく、イチオシのラーメン屋に連れて行こうとするのを丁重にお断りして、眠気の限界が来る前にスーパー銭湯を後にしたのでした。



他にもいくつか思い出すお風呂事件がありますが、今回はこのへんでやめておきましょうか。
あちこち行っていると思い出というか、何かしらに出くわすこともあるものです。機会があれば、記憶の補完代わりにブログに書いてみようかと思っています。

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