夏休み信越放浪記 2日目

2017年8月17日木曜日

#夏休み信越放浪記 #旅

t f B! P L
 初っ端から、行こうと思ってた道を戻るという、とっても快調なスタートを切った旅でございます。順調。逆に順調。自分に言い聞かせるしかないわけ。
 ともかく、グダグダ感を楽しんでいただければと思いますよ。
 

これからどこに行こうか


 1日目の夜。
 結局行った道を戻ってきてね。必然的に浮かんでくるのは、じゃあこれからどこに行くの? ということですよね。

 方向性としては、今いる新潟県の中央辺りから、北上して新潟市から山形あるいは福島に向かうか、それとも日本海を南下して上越市から富山石川あるいは長野に行くかになると思うんです。
 
 だけどね、なかなか正解を思いつかないわけ。一応は行き先を考えて出かけていったのにもかかわらず、やっぱ違うなとなったんだから。そりゃそうだよね。
 
 とりあえずは日本海側にある、柏崎市に移動してみて、そこから北上するか南下するか決めようということにして、とりあえずは寝てしまうことになりました。
 
 
 明くる日。
 早めの時間から移動を開始。一路、柏崎市を目指します。
 かけていた音楽のせいか、それとも一晩寝て気が晴れたせいなのかわかりませんが、給油以外はノンストップで走り抜け柏崎市へ到着。国道8号線へつながる交差点に差しかかりました。
 
 北へ行けば新潟市〜東北方面。
 南にハンドルを切れば上越市〜富山石川、あるいは長野方面となります。

 久しぶりに昼間の海が視界に入ってきたら、ちょっとテンションが上がったのは間違いありません。その勢いのまま、ほとんど無意識にハンドルを切った方向は南。
 上越市に向けてドライブが続きます。

雲行きが怪しい


 海岸沿いに軌道が敷かれているローカル線の信越本線と並行する国道8号は、天気こそ煮え切らない感じですが、視界の端に海を捉えながらのんびりと車を走らせるにはもってこいでね。このままどこへでも行けそうな気すらしたもんです。
 
 
 それが、上越市に差し掛かったあたりで雲行きが急激に怪しくなり。
 そのまま案の定の土砂降りですよ。街中を塗りつぶさんばかりです。

 南というか西というか、ともかく富山あるいは長野に向かう方面に移動してきたものの、今後の移動先が明確に決まってるわけじゃありません。
 一旦コンビニに避難して天気を調べると、洪水警報が発令されたばかり。

 そんなことある?
 行き先は決まってないっていってんじゃん。そりゃ行き先の天気なんて事前に調べてないよ。決まってねぇんだもん。
 だからってなんで、ほぼほぼ気分で訪れた街が洪水警報が出るくらいの豪雨になんのよ。なんなのもう。

 当時、この旅の少し前に避難勧告レベルの大雨が降ったのも記憶に新しかったこともあり、かといってコンビニの駐車場にずっといるわけにもいきませんから、上越市内をウロウロしたり食事をとったりしながら、ちょっと様子を見ることにします。
 
 そうしている間に、ちょっと気持ちのほうを整理してみようかということで考えを巡らせたんですけどね。

 結果、仕事以外で行ったことのない、長野方面へ行こうという感じになりつつありました。
 そうすると必然的に山間部を通ることになるので、天候と道路状況が気になります。仮に悪天候で旅が続けられないなら、もうこれはそういう運命ってことじゃないかなと。
 
 そんなことを思いつつ予報をつぶさに見ていくと、どうやら災害レベルの雨にはならなそう。それなら行くしかないと、雨が弱まったのを見計らって長野県へと移動を再開します。
 
 県境を越えて長野へと入っていくほどに雨が弱まっていきましてね。
 国道18号線を信濃町から長野市にかけて走っている頃には、雲こそ消えておりませんが、雨はすっかりあがっていました。
 どうやらこっちに来て正解だったようですよ。
 

罠に落ちそう


 とりあえず長野県に侵入を果たしたわけですが、これからどうしようかとなりましてね。食事やら風呂やら寝る所を確保しておりませんし、その場所によっては行く方向も変わってきます。
 
 じゃあってことで、適当な場所で休憩がてら検討を始めます。
 ビジネスホテルは予約状況を見てみましたが、満室だとか値段が折り合わないとかでパス。
 そうなるとネットカフェみたいな所か道の駅で車中泊の二択になりますから、検索結果で目ぼしい場所をチェックして、ついでに立ち寄るであろうスーパーマーケットや日帰り温泉なんかも位置を確認しておきます。
 
 そんな作業をしていたら、もう夕方じゃないですか。
 とりあえずは風呂に入りたいので、現在地から近かった「ぶらっと稲田」にナビを合わせて向かいます。
 
 スーパー銭湯 ぶらっと稲田の記事を書いています。

 日帰り入浴施設レビュー 長野県長野市 ぶらっと稲田 - Time goes around


 このエントリーに書かなかった話とか書いちゃうか。ナイショだよ? ナイショにする意味はないけど。

 このスーパー銭湯に行くためにナビを見てみると、大きな通りからガード下をくぐって、住宅街にある細めの脇道に入っていくルートを案内されたんです。

 初めての道ともなると、曲がるべき所を通り過ぎちゃうこともあって、そうするとナビが「しょうがねえからリルートしてやんよ」みたいなことを言い出しやがるでしょ?
 
 ぶらっと稲田は住宅地の真ん中に建っているということもあり、この時も曲がる場所を間違えたりして、リルートも物凄く大回りを指示してきたもんですから、ちょっと道に迷い気味だったんです。
 
 結局カンで方角的にこっちじゃないかな、ってところで角を曲がると、パトカーが違反者を捕まえてる現場に出くわしたんですよ。
 住宅地でそういうのって珍しいなと思いながらも、そこを通り過ぎていってね。方角的な見立てが当たっていて、無事にぶらっと稲田に着くことができたんです。

 
 やれやれと駐車場に車を入れて、ちょっと汗ばんでるし風呂だ風呂だなんて言いながらお風呂セットを持って車を出たら、さっきとは別のおまわりさんがこっちを見てるんですよ。
 
 たぶん何もしてないけど、もしかして県外ナンバーだからかなと思ったんですが、おまわりさんは実はたまたまこっちを向いただけで、すぐ別のところを見始めたんです。

 さっきくぐったガードの上が、ちょうどスーパー銭湯の横に位置してまして、ガード下を通る車が違反してないかどうかを、そのおまわりさんが上からチェックしてたんですよ。
 ガードの上から見てますから下を通ってる車からは見てるのが分からない、取り締まりには最高のチェックポイントだったんですね。
 
 仮にですよ、私がもし仮に黄色信号でちょっと無理めに通過したみたいな交通違反をやってしまっていたら。
 向こうはガン見ですから。
 そうなったらもう、「Welcome 長野県!」 っていう感じで道路脇に誘導されるわけでしょ。
 
 しかも初めてくる道を、それもちょっと迷い気味にナビされて来てるわけで、故意ではないとしても結果的にやらかしちゃってたこともあり得た場面だったと思うんです。
 
 そんなことある?
 
 出発のタイミングも目的地も、ほぼランダムに決まった今回の旅ですよ。ここまでさんざん右往左往してきたっての。
 その旅の、たまたま選んだスーパー銭湯に行こうとして、その日たまたま取り締まりしてたであろう地点に吸い込まれるように行っちゃうとか。
 しかも事前に絶対認知できないような位置から見られてたなんて、そんな罠ある?
 
 慣れない土地だったので丁寧に運転してたのが幸いでした。
 これがもし故意ではないにしろ違反してしまっていて、「いらっしゃいませ長野県!」 って感じになっちゃってたら。
 もう多分旅どころじゃない、絶望感がものすごいことになってたわけでしょ?
 そういえば大雨洪水警報も出てたじゃん。だいじょうぶなの、この旅。
 
 結果何事もなかったので、まあいいんですけどね。

知らない道で追跡される

 
 そんなこんなでお風呂に入り、今後の行動について作戦会議です。
 明日どうしようってことで、これから市内をうろつくか、それとももう少し移動しようか。ちょっと考えてみたものの、どっちにしても時間も遅いし、スーパーでご飯を買って今夜は近場の道の駅で寝ようということに決定します。
 
 さっきの罠感も拭えておりませんし、これから徐々に暗くなっていって危険がある夕方に知らない道を運転したくないなと思い、完全に暗くなってから移動するという安全策を取ることにしました。
 これがまた、後から思えば罠でもあったんですよね・・・
 
 
 日が完全に暮れるのを待ってる間に、事前にこういうルートで行けば、このスーパーでご飯を買ってここを通って道の駅に行けるなと下調べしまして。

 で、日も落ちてから、調べたそのスーパーまで行ったら、お盆期間のせいなのか目ぼしい惣菜が壊滅状態という有様。
 
 お腹も空いてるし、急遽スーパーをハシゴして夕ご飯を調達することにしたのですが、そうすると最終目的地の道の駅までのルートも変わってくるわけです。

 現在地からあらためてナビさせると、ここから約30分かからないてことで、疲れてるし今日は早めに寝ようと思いつつ、ナビのとおりに走り始めました。
 
 それがいつしかずっと上り坂を走っていることに気がついたんですよね。
 目的の道の駅は市街地にあるわけじゃなくて、街からちょっと離れた場所だというのは下調べした時に確認してますから、まあそんなものかと思いながら運転してたんです。
 
 ところが上り坂もだんだんグネグネしていくんですよ。
 ヘアピンカーブがいくつも続くようになって、要は峠っぽい道になってきてるんです。
 しかもいつの間にか後続車がピッタリ、それもちょっと煽り気味についてくるんです。
 
 さすがにおかしいなと。
 ちょっと前に確認したルートはこんな感じじゃなかったと思うんです。

 このナビ、どこを通るんだと。
 
 今のルートを確認したいんですけど、後ろをピッタリついてくる車がいますし、道はどう見ても峠の狭い道でカーブ続きですから、道路脇に避けることも先に行かせることもできないんです。
 
 
 とにかくナビを信じて道なりに走ってみるしかない。どこか退避できる場所を見つけたら、後続車を行かせてルートを確認しようと。

 仕方なくそのまま運転を続けるのですが、ふと気がつくと上り坂がずっと続いてるせいかガソリンの減り方が半端じゃないんです。
 長野市内に来てガソリンが高い印象だった上に、残量が半分をちょっと下回ったくらいだったので、明日安いスタンドを見つけて給油するつもりで今日は補給してないんですよ。

 そこからギュンギュンに減っていくわけ。マジかと。これ、今の謎の追跡を振り切ったとしても、ガス欠で遭難する可能性もあるぞと。
 
 避ける場所が見つからず走り続けなきゃいけない、そしてガソリンはどんどん減っていく状況。

 …もしルートの設定が間違ってたらどうなるんだろう。だって、確認した道の駅までのルートはこんな道じゃなかったんだよ。よくわからないことになってるのは、もう間違いないんだって。

 それに加えて、後続車も他に分岐する道が全然あらわれないの。車がずっと後ろをくっついてくる状況が一向に終わらないわけ。
 夜で真っ暗な中、ヘアピンカーブが連続するような上り坂、しかも初めてくる道だから運転するだけで相当負担があるわけ。

 変な汗は出て来るしさ、逃げ場のないプレッシャーもあるから、ちょっとした拷問に近い時間が延々と続いてて。
 
 
 で。
 ようやく右にそれる道に差し掛かって、頼むからこっちに来るなよと思いながらその道を入っていったら、後続車はついてこない様子。
 ようやくナチュラルな追跡劇から開放されて、ホッとしたところでナビを確認してみたんですけどね。
 
 ・・・要するに、件の道の駅に辿り着く道はふた通りあって、片方は最初に下調べで見た、長野市内から国道沿いを走れば到着できるルート。
 もうひとつは峠を越えていく道だったと。

 で、最初にナビを見た地点からは、国道沿いルートの方が近かったからそっちを表示してたんだけど、予定外にスーパーをハシゴしたせいで、ナビ的にもっとも近い距離の峠ルートを選びやがったと。

一日に色々ありすぎて


 なんなの今日は。雨に追われたり。あわや捕まりそうになったり。無駄に追跡されたり。どうなってるの。

 位置を確認すると、このまま峠道を越えて行ったほうが道の駅に近いし、ガソリンもそこまでなら持つかなと。
 最寄りのガソリンスタンドの位置も、道の駅からそれほど離れていなくて、これなら明日の朝イチで給油しておけば大丈夫だなと判断できたので、とりあえずは再出発します。

 そこからは追われることもなく、無事に道の駅まで辿り着くことができましてね。スーパーで買って温めておいたけど、もうちょいと冷めつつあったご飯を食べながら、とにかく長野県初日が暮れていったのです。

道の駅にて

 

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