日帰り温泉レビュー 柏崎〜上越ハシゴ風呂(新潟県)

2017年10月17日火曜日

#レビュー #日帰り温泉 #旅

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 海岸線の長い新潟県の海沿いに位置している、柏崎市〜上越市をぶらっと旅してきました。
 すっかり秋の気配が濃くなった道をふわ〜っと走って、その後お風呂にふわ〜っとつかるという、魂の抜けたような旅のお話。
 

海沿いを走りたくなる


 柏崎市と上越市。どちらもこれまであまり縁がありませんでね。通過はしたことがあるくらいで、あちこちと行ってみる機会はありませんでした。
 
 金曜の夜。
 ちょっとしたアテがありましてその目的地へと移動するつもりで出発しました。その途中で、前から行ってみたかった柏崎市の温泉に立ち寄ることにします。

 柏崎市の市街地部分は面積的にはそれほど広いエリアではないのですが、ローカル線が街を分断するように走っていたり川があるせいか、土地勘がない者からするとちょっと走りにくい印象でした。
 ローカル線や川とそれにかかる橋といったものは、他の色んな街に合致する地理的条件に過ぎませんが、この時はどうにも道がわかりにくいなという印象を強く受けてしまいました。夜だったせいもあると思います。

ソルトスパ潮風

2019/03/21追記
 ソルトスパ潮風は事業破綻してしまい、現在営業していないようです。私感ですが、温泉施設としては設備等々が古くなっていましたから、この一報を聞いた時は営業再開は難しいのではないかと思いました。今後どのようになるのか、続報を待とうと思います。
追記ここまで

 とにかく柏崎の街の中を抜けて、日本海沿いにある日帰り入浴施設 ソルトスパ潮風へ到着します。
 
 ソルト・スパ潮風
 http://salt-spa.webnode.jp/
 
 目立った看板や照明がありませんから、ここでいいのかなと思いながら、それっぽい建物の斜め向かいにある駐車場に車を入れます。
 
 すっかり陽は落ちてしまっていますから、この温泉のウリになっている夕陽は拝むことができません。
 ですが、ここしばらく治る気配のない肩こりの強烈なやつを抱えているということもあって、温泉で緩和してくれるとありがたいなと思いつつ、着替えとタオル類を持って件の建物へ。

ソルトスパ潮風玄関口

 外側からの照明は本当に暗めで、立地的に海沿いの交通量の多くなさそうな通りに建っていることもあって、建物が目立つ感じではありません。
 玄関から中へ入ってみると、ちょうど出てくる家族連れがいたのでちょっとホッとしました。

 鍵付きの靴箱に下足を入れて鍵をフロントに預ける方式でした。
 大人780円でタオル付きです。上記の公式サイトを表示したスマホの画面などを入館時に見せると割引になるサービスを行っていました。
 事前にあまり調べて行かなかったので念のためタオルを持ってきていますが、ありがたく貸タオルを使わせてもらいましょう。

営業時間

玄関先にある夕日の見える時間帯の掲示
夕陽が見える時間帯が掲示されていました

キーワードは階段


 お風呂場は二階とのこと。
 では一階部分はというと、ちょっとした売店と食事処や貸部屋がある様子てす。

 二階へはエレベータと階段で行けるようになっていました。
 この二択ですと私はほぼ100%でエレベータを選ぶのですが、何か思うところがあったのかもしれません。この日は階段を選んだんですよね。
 
 思えばこんなところから何かが始まっていたのかもしれません。ソルトスパ潮風は、階段がキーワードです。
 
 ともかく二階へ行ってみましょう。
 階段は、途中踊り場を挟んで結構登った気がしました。
 それもそのはずです。一階と二階の間には、中二階のようなスペースがあり、その場所がごろ寝ができる感じの休憩エリアとなっていました。
 すでに利用時間が終わっていたので、どんな感じかは体験できておりませんが、わざわざ中二階があるというのもちょっとめずらしいですよね。
 
 中二階へ至る階段のそばには、リクライニングチェアとマッサージチェアがところ狭しと並べられていたり、自販機などがぎゅっと詰まっている感じです。
 
2階のマップ

 脱衣所へ。
 男女入れ替え制だと思いますが、未確認です。潮の湯と風の湯があり、今回は潮の湯担当ですよ。
 
 ロッカーや洗面所は、というかそこに限らず全般的になのですが、そろそろ設備更新したほうがいいかなという印象を受けました。
 清掃はされているのでしょうが、もともとの古さ故にどうしてもアラが目立つ感じがしました。
 脱衣所にはドライヤーや、ペダルを踏むタイプの給水機などが置いてあります。
 
 浴室へ。
 洗い場は仕切りなし。シャンプー、ボディソープ完備です。ケロヨンの桶が置いてありました。これがあると一気に銭湯感が増しますよね。
 
 サウナの他には、泡がボコボコと出てくる気泡浴やジェットバス系の圧注浴があります。
 ここに入るために階段というか段差があるのですが、高低がバラバラなんですね。
 よく意図のわからないちょっとした段差があったり、泡でよく見えないお湯の中は結構大きな段差がついていたりと、あんまり優しくない設計に思えます。
 
 これは後に書く露天風呂もそうで、そんなに段差いる? っていうような大きな石段があったりします。比較的新しい設計の建物に慣れていると、こういうところが気になってしまうのかもしれません。
 

箱蒸しのコクピット感にちょっとときめく


 変わったところでは箱蒸しというのがありまして、写真がないので言葉で説明してみます。

 見た目はクリーム色の箱です。ちょうどいい例えが思い浮かばないのですが、形としてはアニメ「ボトムズ」に出てくるメカにスコープドッグというやつがあるのですが、その胴体という感じの箱なんです。
 それがお風呂場の片隅に二つ並べて置いてあります。
 
 掲示してある説明を読むと、まさにロボットに乗り込む感じで使うらしいことがわかります。要はこの箱がパーソナルサウナになるんですね。
 この箱の前面が扉になっていて、その中にあるいすに座って、上部の蓋を開けて頭だけを出して前面の扉を閉めると、スコープドッグにパイルダーオンされて蒸されるという仕組みです。違うアニメだけど気にしない。

 これって想像するに、外から見ると手足を取り外したクリーム色のスコープドッグに頭は人間みたいな絵になりますよね。
 それがお風呂場で、みたいな絵になるはずですよね。
 もうそれを想像するだけで充分色々と満たされます。
 
 あとこわい。このパーソナルサウナこわいでしょ。
 だって、外からカギはかからないけど、閉じ込められたっぽくなりそうですよね。
 蒸したあと使うためだと思うのですが、箱の横にはシャワーが装備されているので、頭だけだして閉じ込められた上にこれでとか思ったら、なんか怖くなっちゃって。結局使いませんでした。
 お客さんは地元の方々ばかりでしょうし、そんなイタズラはされないと思いますけども。

露天風呂の岩風呂感はいい


 露天風呂は、大きく屋根が張り出したその下にあります。完全に屋根の下というわけではなく、一部がくり抜かれている感じでした。開放感にはちょっと欠けますかね。
 
 石というか岩でできた浴槽は、先程も書いたように大きな階段を上がって浴槽の縁に立って、そこからでかい石でできた段を降りて浴槽に入ってくようになります。
 
 お湯の張られた正味の浴槽部分はそれほど大きくないと思うのですが、周囲の岩部分がそれに比べて大げさに作られているような印象を受けます。
 これがいい感じにデフォルメされているようにも思えてきて、嫌いじゃありません。
 
 浴槽は意外に深くなっているので、岩風呂感は結構ハイレベルだと思います。岩風呂感ってなにかはわかりませんけども。
 
 ちょっとどうかなと思う部分もありますけども、総じて見れば使いにくい感じはありません。
 夜も22時までやっていますし、柏崎市街からすぐですから、そういう意味での使い勝手はいいと思います。
 
 何より、ウリである夕陽の見える時間帯に利用しておりませんからね。できればもう一度利用できたらなとは思っておりますよ。
 

海沿いを上越市へ向かう


 お風呂からあがって、無事に目的地も訪れて、その日を越すことができましてね。
 翌朝は柏崎市から南西へ移動し、上越市を目指します。天気は良好です。
 
 右手には日本海が広がり、左手には若干紅さを身に纏い始めた山々という風景をすり抜けていくように車を走らせます。
 国道8号線とローカル線の信越本線が、照りかえす青い海と紅葉手前の緑に挟まれた海岸線を大雑把になぞるようにして通っています。そんな道を朝っぱらからドライブしていると気持ちいい以外に言葉が出ません。
 
 国道沿いとあって、コンビニや食事処がところどころにありますし、柏崎市から上越市まではまあまあの距離を走りますけれども、このルートを通っていて退屈することはなさそうです。
 

上越市内を徘徊する


 上越市にはそれほど目的がなく、食事以外には旧道らしき通りを走ってみたりして相変わらずの旅暮らしをしました。
 古い通りはいいですね。昔ながらの商店の、おそらく手書きであろう味のあるフォントの看板が残っていたり、小さい神社がひっそりと佇んていたりして、良い感じのしんなり感。寂れ感でした。
 できれば歩いてみたいなぁと思いながら、叶っておりません。

 新潟県は広いので、県境から離れた街が多いせいか、隣県の影響を感じることが少ないお国柄です。
 ですが上越市はちょいと状況が違いまして、富山県や長野県と近い位置にあるせいか、新潟県内には他にない、他県のローカル系のチェーン店が出店しているのです。
 
 例えば中部北陸のスーパーマーケット バローや、北陸の回転寿司チェーン きときと寿し、石川のゴーゴーカレーなどが店舗を構えています。
 
 もちろん新潟県内のローカル系企業も出店していますから、結構な激戦区じゃないかと思います。この雰囲気は、新潟県内の他の市町村ではちょっと感じられないですね。
 
 もうちょっと話を逸らすと、上越市の古い家にはみんな、屋根に登る用のハシゴが付いていました。
 雪下ろしのためでしょうけど、ハシゴと言ってもほぼ垂直のパイプ製のもので、いざ上がろうとなったら危なっかしいんじゃないでしょうか。
 ハシゴの高さも、屋根よりももう50センチか1メートル上まで伸びていて、要はそこまで雪が積もるよということなんでしょうね。
 もうすぐそのハシゴを使う季節が来ちゃいますねぇ・・・
 

スーパー銭湯 七福の湯


 さてさて、お風呂の話に戻しましょう。
 遅くまでやっているということもあり、温泉ばかり注目しているわけじゃないよということで、スーパー銭湯を選んでみました。七福の湯 上越店です。
 
 天然温泉 七福の湯 上越店
 http://www.shichifukunoyu.jp/joetsu/

 天然温泉ではありませんが、だからといってスーパー銭湯は嫌いじゃありません。私の場合、泉質はそれほど重要ではないのです。
 ただこの日は休日ということもあって混雑が容易に予想できます。どっちかといえば、そっちのほうが重要なんですけども、はてさて。

七福の湯

 こっちも多少は考えていますから、ピークタイムと思われる時間を外す作戦で行ってみたのですが、まあ仕方ないかの混雑っぷりでした。
 
 大人630円(平日530円)。貸タオル300円です。
 スーパー銭湯らしく休憩場所や食事処などは完備なのですが、来客数に広さが合っておらず、休憩所の入り口に腰掛けてダベっている連中が大勢いるような有様。
 あまり人の多いところが好きじゃありませんから、この時点でテンションはダダ下がりです。
 
 最近ですね、こういう時に便利な呪文を覚えまして。特別に皆さんにもお教えしましょう。
 
 『ブログのネタになるよ! やったね!』
 
 …やってねぇし。全然やってねぇし。
 
 脱衣所は四角のロッカーが五段重ねになっていて使いにくいのが印象的。スーパー銭湯って脱衣所が使いにくいところが多いですよねぇ・・・
 
 お風呂場は、今まで見た中で最大級かと思う広々とした電気風呂が印象的でした。入ってないけど。

野天風呂の利き酒セット感


 露天風呂。こちらでは野天風呂といいます。
 いわゆるツボ風呂が七つ、横一列に並んでいて、それぞれ効能の異なるお湯が張られているのが特徴的でした。
 
 あの、利き酒でお猪口に色んなお酒が注がれている、お試しセットみたいなのがあるじゃないですか。あの感じです。
 要はあのお酒に入ってみやがれ、という方式と思っていただければいいんじゃないでしょうか。

 見方を変えると、目玉のオヤジ的な状況が突然我が身に降り掛かってきたような、とにかくそんな人ひとりが入れるツボが並べられているのです。
 
 混んでいるので、そのうちの二つほどに入ってみたんですけど、不思議なことにお湯が注ぎ足されるような、注ぎ口的なものはないんですよね。
 すると多分、浴槽の底からお湯が上がってくるしかないんですが、どういった仕組みなんでしょうか。
 
 野天風呂には他にも大浴槽があって、この日は米ぬか風呂だったかな。入浴剤というとイメージ的にどうかと思いますが、こういう感じで変わり湯を用意して、他と差別化しているのでしょうね。

 市街地のど真ん中ですが、露天な感じはちゃんとありましたし、もう少し人が少ない時期や時間帯にあらためて来たいと思っています。
 あるいはちょっと離れた地域に二号店でもできてくれれば、お客さんも散らばってくれて使いやすくなるかもしれません。

ドライブコースに日帰り温泉を組み込んで


 こんな感じで柏崎市から上越市までの旅に出てきました。ただ車でちょっとドライブというのもアリなんですけど、目的地のひとつに日帰り温泉なんてのも悪くないと思います。

 今回の旅では、お風呂関係は「これだ!」というような場所に出会えませんでしたが、行っていない日帰り温泉がまだまだある地域なので、せっかく新潟県にいる間に機会を見つけて行ってみたいですね。

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