まだ雪深い時期でしたが、なかなか興味深かったのでご紹介したいと思います。
気軽に道を外れる病
場所は新潟県十日町市。
十日町市には何度か訪れていますが、例によって日帰り温泉であたたまって帰るくらいで、それほどあちこち行っているわけではありません。
仕事で上越市に行った帰りにちょっと早めに開放されたこともあり、『気軽な気持ちで国道を外れる病』が発症しましてね。ナビを作動させることもなく、勝手気ままにハンドルを切っていたわけです。
ですから、今回訪れた道の駅まつだいも、そこへ行ってみたくて辿り着いたわけじゃありません。
ぐねぐねうねうねとした山道に偶然差し掛かり、一時期よりは長くなったとはいえ日が暮れ始めてきまして。
なんかスキー場とかあるけど、結構登ってる気がするけど大丈夫かなと思っていた矢先に見つけた感じです。
平野部はすでに道路上の積雪はなく、道の脇に積み上げられた除雪で出来た雪の壁も徐々に減りつつあるなといった時期でしたが、さすがに豪雪地帯の山間部。
県道や国道など大きめの道路は問題ありませんが、あちこちが雪で埋もれ閉ざされていて、いくつかの温泉施設の看板には、冬季閉鎖の表示が掲げられていたのが印象に残っています。
道中、どこかにコンビニの一軒もあるんじゃないかと思っていたんですよ。
そこで飲み物でも買って休憩しようと考えていたのですが、通ってきた道に限って言えばそんなコンビニはまぁ見事に一軒もありません。
酒屋さんと思われる小さな小さな商店があったことはあったのですが、営業してるんだかどうなんだかといった気配でね。おまけにトイレにも行きたくなってきて。
そんな感じで若干困り始めていた時に、遠目にも明かりが点いている一帯があり、そこが件の道の駅だったというわけです。
鉄道駅とファミマ併設な道の駅
木の枝が路線を表しているいい味の看板 |
上の路線図に飾られているメーター。こういうの好きなんです |
すでにあたりは真っ暗。
駐車場にはそれほど車がありませんでしたが、道の駅内にファミリーマートがあるようで、ひとまず安心。トイレを借りてひとごこちついた後で、ようやく周囲を見回します。
ここでようやく、この道の駅がどうやら鉄道の駅も兼ねている事に気が付きます。
結構な山の中ですし、ここまで集落という感じの一帯は何度か見かけたものの、人の気配のない山間部がほとんどでした。
ですから、鉄道が走ってるんだという事にちょっとびっくりしたのが正直なところです。
調べてみると、新潟県の上越市と南魚沼市を結ぶローカル線「ほくほく線」の駅のようです。
JRの運営ではありませんが、越後湯沢駅という上越新幹線の停車駅にも連結しているので、この周辺に住んでいる人にとってはかなり便利な路線なのではないでしょうか。
鉄道に詳しくないのでWikipedia情報ですが、開業までに紆余曲折あったようですね。
道の駅の敷地内に大きな建物があり、駅舎と土産物売り場やコンビニが入っているエリアに別れているようです。
車で来ているので駅構内には入っていませんが、こういう駅に出会うと電車旅も久しぶりに行ってみたくなりますよね。
中を見て回ります。
それほど広くはない上に、すでに土産物売り場は閉店している時間でしたから、そこは見ることができません。
ですが、電車が来るまで待っているのか、休憩スペースにはスーツケースを脇に置いて本を読んでいる女性をはじめ、何人かが座っていました。
コンビニの方へ。
こういった、特殊な立地のコンビニって旅してると見かけますよね。
こちらも道の駅内のコンビニという事で、街なかの店舗とは違いお土産物などが店頭に並んでいて、その品数も充実しているのが印象的でした。
冬の空の下へ
飲み物を補給して、一旦外へ出てみました。
天気が良ければ星がきれいなんじゃないかと思わせる、キーンと冷たい空気の先にある夜空に自然と目がいきます。
澄んだ空気の中で買ってきた缶コーヒーであたたまっていると、放浪感を満喫している感じがしてとてもいいんですよね。
このあたりも温泉が有名なようですし、道の駅にあったパンフレットやポスターを見る限り、雪の消えた頃に来たほうが楽しそうです。
ある種偶然に大きく委ねるような旅をしています。ですから、巡り合わせもありますし、行きたい時や訪れた時がその巡り合わせのタイミングだったんだと思うようにしています。
またいつか「その時」が来たらいいなと思いながら、車に乗り込んだのを覚えています。
公式サイト
道の駅 まつだい ふるさと会館http://www.tokamachishikankou.jp/matudai/cgi-bin/kaikan/index.cgi