桜や蓮の名所として有名で、高田城の跡地でもあります。
少し雲のある午前中、ゆっくりゆっくり歩いて見て回った時のお話。
上越市の中心部には関川という河が南北に走っていて、日本海に流れ込んでいます。
その関川を挟んで東西に市街地が広がっていて、その中を南北に国道18号線や上信越自動車道が走っているようなイメージです。
今回訪れた高田公園はその市街地の南側に位置しています。国道や鉄道駅からも遠くはなく、駐車場もかなり広いのでアクセスは非常にいいと思います。
上越市のサイト
高田公園 - 上越市ホームページ - http://www.city.joetsu.niigata.jp/soshiki/toshiseibi/takada-park.html
高田公園を目指したのは3回目
高田公園は桜が有名で、実は私も数年前の春に高田公園の近くまで来たことがあります。
来たことがあるというのは、その日が平日だったにもかかわらず猛烈な渋滞で到着する前にあきらめたからなのです。
上記のホームページによると800台あまり停められる駐車場があるそうなのですが、その広さでも高田公園に向かう車で周辺の道路が渋滞するほどですからね。
もともとは人の多いところが好きではないというのもあり、早々にあきらめた部分もあるのですが、時期によっては観光に訪れる方々が非常に多い、人気の公園ということですね。
10月の初め頃にとなると、紅葉にはちょいと早いせいか高田公園内の駐車場はガランとしていました。
それもそのはずで、当日は10月の3連休明けでして。平日ですからこんなものかと思っていたのですが、高田公園内にある図書館などの併設施設は軒並み休館日だったというオチ。そりゃあ車もないわけです。
とはいえ個人的な都合もあって、またこの日にちょうど高田公園周辺を通ったこともあり、今度こそという思いで来ちゃったのでね。休みはまぁそれはそれとしていいじゃないかと。
こちとら人のいない方いない方を目指してきてるところもありますから、休館日上等、閑散期最高なわけですが、今まで2回ほど来るのをやめてる経緯もあって、やっぱりちょっと縁のなさを感じてしまいます。
野球場〜忠碑塔
そんな感じで若干複雑な心境でしたが、なんとか気を取り直して公園内を歩きはじめます。
車を止めたのは野球場のあたり。
正面から撮っていないので見にくいかもしれませんが、地図を載せておきます。地図は上記の公式サイトでも確認できますが、解像度が荒いので見にくいんですよね。広い公園なので、もう少しわかりやすいものがほしいなと思いました。
ランニングしている人や工事関係の方を時々見かける程度で、ほんわかとした空気感でいっぱいです。
目の前の道がどうも野球場を一周するような小道になっているようなので、まずはそこから。ここしばらくそれほど歩いていなかったので、無理せずゆっくりなペースです。
そこからオーレンプラザ〜忠魂碑に向かって歩きだします。
オーレンプラザというのは市民向けの施設のようですが、休館日ですからスルー。忠魂碑の方へ行ってみます。
私は歴史が大好きでもありませんし特に詳しいわけでもありません。ただ、古いものが残っていたりそれについて説明があると、こんな私でも感慨深い気持ちになるので、こういった碑のあるところにはつい足が向くのです。
いくつか写真を載せます。碑文も読めるかもしれません。だからどうしたこうしたとは書きませんし、このブログの趣旨からは遠いことなのですが、その文を読んでしばらくこの場にたたずんでいたのは事実です。
ベンチが残念
碑のようなものもそうですが、公園のベンチもなんとなく好きです。
人のいない場所にベンチがあると、誰かが座っていたんだろうなというような妄想も広がりますしね。ベンチそのものも、手のこんだものや年季が入っていい具合になってると、思わず写真に撮ったり座ったりもう大変。
そのベンチ。この日に限ってのことなのか、どこのベンチもちょっと汚れがありすぎていて、写真を撮ったり座ってみようという気が起きませんでした。
別に服が汚れるとかそのへんはどうでもいいのですが、個人的に良いと思うベンチがなかったのがちょっとだけ残念でした。
極楽橋〜高田城跡
高田公園内をちょうど南北に分割するように道路が走っていて、その脇の歩道沿いからお城のようなものが見えます。
ここは高田城というお城の跡地で、一旦解体されたようですが三重櫓というものが復元されています。
こういったものも面白いですよね。幕末から明治にかけて旧い体制の象徴であるお城が日本中で取り壊され、それに置き換わるように近代的な施設が増えていった後の時代に、取り壊したお城を復活させようという動きが起こる。
世代が変わって時代が回って、一旦壊したはずの古いものに価値を見出すというのも、何かこう不思議な気分にさせられます。
横断歩道を渡り、お城のある方へ行ってみます。
こちら側はお掘に囲まれていて、「極楽橋」という名の木造の橋を渡って中へ入っていきます。堀には鯉がたくさん泳いでいて、橋のたもとに集まっていました。
橋を渡ってその奥には、お城があった頃の本丸の跡地になります。周辺の写真を載せておきますね。
本丸跡の史跡の向こう側は現役の学校がありました。遺跡の敷地内に学校があるというのも、ずいぶんユニークですよね。
史跡の左手に進むと復元された三重櫓があります。いつもなら手前で入場するためのチケットを売っているようでしたが、例によって今日はお休み。
それでも櫓の前までは行けるようでしたので、それならとそこまでの階段を登ってみることにします。
今日はそれほど陽射しはないのですが、時間帯のせいで逆光になってしまい、なかなか写真を撮りにくかったのを覚えています。
ここでもいくつか写真を。
最後のは高田藩の年表なのですが、ズラーッと横に長い看板が設置してありまして、軽自動車2台分くらいの長さはあったと思います。長い歴史があるとはいえ、こんなに長い看板にしちゃおうというのもなかなか思い切ったなと。
あと、そこまでしておいて、「やや詳しい年表」が別にあるというね。どうせならそっちを載せた、とんでもない長さのやつを作っちゃえばいいのになんて思ったり。
内堀〜外堀
この日は観光客と思しき外国人のカップルが、自撮り棒を使ってしきりに撮影しているのを見かけました。
そうやって自撮り棒を使って写真や動画を撮っている人って、結構いるものなんですね。自分にはない習慣なのと観光地めいたところにあまり行かないので、ちょっと新鮮でね。
手が伸びればいいのにと思いつつ、散策を続けます。
先程のは内堀で、今度は外堀の方へふらふらと漂っていきます。
外堀は蓮の花が大量に植えられていて、要所要所にある看板の説明書きを読むと、昔々財政難だったころに蓮を植えて蓮根を売ることを思いついたのが、大量に蓮が育っているきっかけだそうです。
とうに蓮の花の時期は過ぎ去っていて、大きな葉も枯れ始めて黄色く染まりつつありました。それもまた秋の風情といった感じで嫌いじゃありません。
途中で少し休憩を入れましたが、ひとしきり歩き回って一時間ちょいといった感じでしょうか。これから雪に閉ざされるとそうもいかないでしょうが、すっかり秋めいたいい感じの気候の中を散歩をするのにはちょうどいい広さでした。
所々に上越市のフリーWIFIが飛んでいたりと、観光地として色々やっているようですが、設置された看板やベンチなどはもう少しメンテナンスしたほうがいいのになとも感じました。
桜の名所としても有名ですし、蓮の季節も相当美しい風景を目にすることができるようです。ようやく訪れることができましたし、チャンスがあればそんな季節にまた来てみたいなと思えたのは収穫でした。