雪の降り止まぬ年の瀬の訪問になりましたが、源泉かけ流しに落ち着いた雰囲気の施設という感じで、なかなかいい温泉でした。
桜の時期にはまだまだ早いものの、そのころにはもう一度訪れたいと思っている温泉のお話。
愚痴から始まるストーリー
師走の忙しい時期もどうにか終わり、休みがもらえました。いやぁ今年は色々とひどかった…
いきなり愚痴から入るのもアレですから止めようと思いつつも、ついでに書きますとね。
暴風雪がやってくる予報なんです。それもちょうど休みの日から。
だからといって悪天候に閉じ込められるように、一歩も外に出ない年末年始もないだろう。どのみち寝正月にする気はこれっぽっちもありませんから、とにかくどこかへフラフラと、年明けまではそのまま旅に出ようという気分は変わりませんでした。
当日、マジの猛吹雪に出会うまでは。
…いくらアテ無き放浪の旅を気取るといっても無鉄砲とイコールではなく、逆に自由に出歩けるぶんだけ行き先は危険が少ないところを選ぶものです。ええええ、予定をちょっと変えればいいんでしょ?
できれば積雪の少ない地域に行ったほうがいいだろうと思うのですが、今いる新潟県は無駄に広い上に東西南北どっちへ向かっても雪深い地域でね。
あえていうなら日本海側に行けば比較的雪は少ないものの、予報では海が荒れるそうですから、すなわち風が強いということ。まさに目の前でも吹雪いてますからね。
ですから完全に海側へ行ってしまうのは、ちょっと様子を見たほうがいいなと。そうなると、どこへ行ったらほめられるのか…
そんな中、ふと今回訪れた「さくらの湯」を思い出したんですよね。
ここは弥彦村という、新潟市と燕市の間にある地域になり、どちらかというと日本海側に近いあたりです。
弥彦山や弥彦神社があり比較的静かな地域ですが、ローカル線も通っていますし燕市などの市街地にも近くて、村というものの不便な立地というわけではありません。
少し前に記事にした道の駅 国上からそれほど離れていない位置に、さくらの湯があります。前回その道の駅に来た際に見つけまして、ここにも温泉施設があるんだ、と思ってたんですよね。
弥彦村にあるさくらの湯
弥彦駅から県道を南に向かうと、右手にさくらの湯が見えてきます。近くに何もないので、車で訪問する際は素直にナビに従ったほうがいいと思います。また、本数は少ないのですが乗合バスもあるようです。
看板を目印に建物の方へ入っていくと、県道側にかなり大きな駐車場があります。この駐車場はちょっとしたショッピングモールくらいのレベルで広々としていて、停める場所には困ることはなさそうです。
温泉のある建物は、駐車場に対して意外と奥まっている場所に玄関口があります。
入口に並ぶ提灯っぽい看板の灯りも、桜をイメージしていてなかなかかわいらしい感じですよね。
入口からすぐに下駄箱があり、靴を入れて鍵をフロントに預ける方式です。フロントには忙しい時期だからか、二人で受付業務をしていました。
料金はフロントで支払う方式。通常1,000円ですが平日17時以降は600円と、かなり割安になります。
またタオルとバスタオル付きなのですが、17時以前に入館した場合は、これに加えて館内着として浴衣を貸し出してくれます。
女性の場合は4種類ある浴衣から選べるそうなので、日帰り温泉にしては割高感のある料金設定ですがタオルセットと館内着付きならまあまあというところでしょうか。
岩盤浴も可能ですが、こちらは別料金になっています。
フロントの左手にはちょっとした売店がありますが、それほど充実しているという感じでもなくスルーしました。
その方向の右側が浴室につながる通路で左側に進むと休憩所などがあるようです。強風と雪で身体が冷え切っておりますから、まずはお風呂ですよね。
熱めのお湯がジンジンくる
脱衣所へ。
ロッカーは久しぶりの縦長タイプ。壁沿いに並んでいる他に、脱衣所の中央にも背中合わせでいくつか並んでいます。さらにその他に、中でつながってはいるのですが、部屋を半ば分けるような感じでロッカーがもうひとエリアありました。
ロッカーは少し細身かなと思いましたが、よほど荷物が多くなければ問題なさそう。訪れたのは18時ころだったと思いますが、着替えているお客さんがチラホラいました。
ちょっと変わっているなと思ったのは、ドライヤーなどがある洗面台の他に、壁に鏡とちょっとした台をしつらえた場所があり、そこにもドライヤーが備え付けてありました。
立って使うような感じで、身繕いに時間のかからない人はこれで充分ですね。
浴室へ。
第一印象は思ったほど広くないなというもの。駐車場も広いしロッカーもたくさんあったので、お風呂も広いんじゃないのと思い込んでいたこともあり、ちょっと肩透かしにあった気分です。
洗い場は仕切り付きで、豆乳シャンプーやボディソープというものがありました。使ってみましたが、ちょっととろみがあるかなという程度で、あとは普通かなという感じ。
お風呂は、大浴槽が大きなものがひとつに少し小さいものがひとつ。サウナと水風呂の他にはハーブ湯がありました。
ピークタイムで少しお客さんは多めかなという感じでしたが、大浴槽の一角に陣取ることができました。
入ってみると結構熱め。
ここは源泉かけ流しだそうなので、元々が湯音が高いんでしょうね。最近はちょっとぬるめの温泉に行くことが多かったので、ジンジンくる感じがある熱めのお風呂は久しぶり。
露天風呂でイメージが一変
人が多くなってきたので、寒いのを我慢して露天風呂の方へ行ってみます。
その入口のドアを開けると、内風呂とは全く違う開放感のある景色が広がっていました。
例えるなら、棚田のようにいくつかに仕切られた浴槽が敷地内にどーんと作られているような、遠浅の海みたいなイメージでところどころに仕切られた浴槽、といえば伝わりますでしょうか。
浴槽もただ仕切ってあるだけではなく、寝そべって入れるようになっていたり深さなどが少しずつ違っていて、なかなか面白い作りです。
うがった見方をすれば、内湯は露天風呂とのコントラストのためにそこまで広くしていないのかしらと思うくらい、印象がガラッと変わる露天風呂でした。
お風呂の一部に屋根や外周には垣根があるものの、開放感は充分に感じられる作りになっていて、あいにく夜で雪模様だったためハッキリそうだとは言いませんが見晴らしも悪くなさそうでした。
寒い中なのにお客さんがあちこちにいたのですが、お風呂自体の広さもあってゆったりお湯につかることができました。こうなっちゃうと、ここに来たなら露天風呂へ行っておかないと損な気がします。
お客さんがそこそこいることもあり、露天風呂をすべて入ってみることはできませんでした。真冬ですから外で待っているというわけにもいかず、あきらめて中へ戻ることにします。
これは、それこそ桜の季節にでも、もう一度来てみないといけませんね。
落ち着いた雰囲気の館内を探索
身支度を終えて館内へ戻ってきます。お風呂のあとは恒例の館内探索タイム。落ち着いた照明がいい感じですね。
休憩所の方へ進むと、まずリクライニングチェアがずらっと並んでいるエリアに出くわします。
大きなテレビもありますし、数は少ないもののテーブルと椅子のある席も用意されていて、好きなスタイルで休憩できます。館内はフリーWIFIも飛んでいるようでした。
その脇からさらに奥に通路があって、マッサージルームや座敷の大広間があり、さらには館内に足湯もあります。建物の中に温泉とは別に足湯があるのは、案外めずらしい気がします。
その奥にはお食事処があり、温泉に入って長時間まったりするような使い方には必要な施設が揃っています。
蛇足なのですが、館内がどちらかというと和風なイメージで統一感があるのですが、フロントなどのスタッフの方が着ているのが黄色のジャンパーで、妙に浮いているんですよね。
もうちょっとやりようがある気がしたのですが、ま、余計なお世話ですかね。
季節が巡ったら、また
外に出るとすっかり暗くなっていて、入口の電飾が控えめに雪を照らしていました。
露天風呂を回れていないのと、弥彦村周辺に桜並木や神社など見て回りたい場所があるので、もう一度来ておきたい場所になりました。
全体的には、昼の料金がちょっとハードルが高めだなと思いますが、そのぶん平日夜に利用できればお得ではありますし、女性であれば館内着の浴衣を選ぶだけでも楽しめるかもしれません。
温泉も源泉かけ流しとのことですし、成分が東日本大震災なとの影響で変わったそうなので、そういった向きにも一度行ってみるといい温泉施設じゃないかと思います。
公式サイト
日帰り温泉 岩盤浴 さくらの湯 新潟県弥彦・桜井郷温泉 - http://www.hotel-juraku.co.jp/sakura/index.htm