旅の楽しみといえば食事というかたも多いでしょう。そんな富山旅での食べ物にまつわるお話。
旅先の食事で冒険するか否か
言うまでもなく食事って大切なもので、体調や気分を大きく左右するものですよね。
美味い飯に出会えればいい旅だったなって気にもなりますし、逆にこれはもうどうなのよってな飯を食っちゃったり、あるいは食事でのトラブルにあった日には、そこからはダークな一日になりかねません。
私はほとんどひとり旅ですが、旅の道連れが増えるほど、どのお店に行こうか何を食べようかってのも悩みどころですよね。
せっかくだから有名店や郷土料理やB級グルメなど、その土地でしか味わえないようなものを食べてみたい。これは旅に出たら誰でも思うことでしょう。
反面、ハズレを引いちゃった時のことを考えると、ここでギャンブルに出てもいいのか、冒険心を出しちゃっていいものかどうかは考えどころでね。
なんだかよくわからないお店にいくよりは、定番系の安定したモノを食べておくという選択肢も、体調管理という面からしたら重要なんですよ。
どこに行っても安定した味って貴重です |
やるかやられるか。食うべきか食わざるべきか。
食べログみたいな口コミサイトもありますけど、あんなものアテになりやしません。味覚や食の趣向なんてものは、人によって大きくバラつくものだってのは、年端のいかない子供だってわかることです。
評価が低くたっていい店なんていくらでもあるでしょうし、逆もまた然りで。
味だけじゃなくて居心地だの店主の人柄だの客層だの、いいとか悪いにつながる要素はたくさんあります。
私はどちらかといえばそういうのは求めてませんが、地元の人との触れ合いみたいなのが良くてこ汚い暖簾をくぐるひとだって世の中にはいるんでしょう?
旅先で何を食うか、どの店に行くかというのは結構難しい。
そんな時の参考になる話を書こうなんて千切りキャベツの幅ほども思っちゃいませんが、今回の富山県への旅で実際に食べたのものという切り口で旅を振り返ってみようかなと思います。
海の幸は避けて通れない
富山県といえば富山湾。海の幸には事欠きません。
時期によって旬のものはありますが、今回の旅で印象に残っているのは富山名産の「黒作り」と「ホタルイカ」です。
黒作りはブログの記事中にも少し書きましたが、イカスミを使った黒い塩辛です。
塩辛というとちょっとニオイがきついイメージですが、黒作りは塩から独特の生臭さみたいなものがかなり薄いんですよね。
そして塩辛よりもしょっぱい。なので個人的には、お酒のアテというよりも白いご飯に乗っけて食べると美味いもの、酒盗ならぬ白米ドロボーとしてすっかり刷り込まれております。
旅の最中も、スーパーマーケットで黒作りをちょくちょく買っては、お弁当屋さんなどで白いご飯を調達してきて「黒作り丼」にして食べてました。
塩辛が好き、という人に合うかどうかはわかりませんが、塩辛はちょっと苦手というような人のほうが、もしかしたら合うかもしれません。
その名の通り真っ黒で、割り箸の先が黒くなるほどですから、見た目のインパクトというのもありますが、富山県に来たら一回は試してみる価値はあるんじゃないでしょうか。
ホタルイカはボイルされたものを買って食べました。
酢味噌で食べるのが一般的なのか、パック入りのタレ付きで売っていまして、ホタルイカの量も結構入ってるものが目に付きました。
私は基本的に調味料というと醤油オンリーで、特に海鮮モノは醤油でいただくことが圧倒的に多いのですが、ホタルイカは醤油系よりも酢味噌が合うなと思います。
富山ブラックだけじゃないラーメン系
ご当地系番組などのテレビやネット上の記事で紹介されるようになって、地方独自のものも名前くらいは知っていることが増えてきましたよね。
特にラーメンは国民食といっていい食べ物ですし、ローカルなラーメンなんてのは星の数ほどあります。
富山ブラックはそんな中でも知名度の高いご当地系ラーメンじゃないでしょうか。
醤油で黒くなったスープが特徴的なそれは、見た目がすでにしょっぱいというか、逆に塩味じゃないのという気さえするインパクト大なラーメンです。
富山ブラックの有名店に行こうかなとも思ったのですが、駐車場の関係や、例によっていつもの気まぐれが発動したせいもあって、訪問しませんでした。
代わりに私が行ったのは、Twitterのタイムラインでおすすめされてるのを見かけた、高岡市の「翔龍」というお店。
開店から数分後に到着したのですが、駐車場の空きはわずかで店内の席はもっとわずかといった人気っぷりでした。
いつもなら人の多いお店は避ける傾向にある私ですが、暖簾をくぐると同時にさっと案内してもらえたおかげで富山ブラックにありつけました。
チャーシューメンを注文していざご対面。
黒い。確かに黒い。
ですが、塩っ辛くて食えないといったことはなく、しょっはいのが大丈夫なかたはクセになりそうなスープでした。
もうひとつ。北陸でラーメンといえば「8番ラーメン」でしょう。野菜多めでラーメンの種類も多いし、嫌いじゃありません。
富山ブラックは多少は人を選ぶ気がしますが、8番ラーメンなら、「今度富山県に行くんだけど」という人に、とりあえず行ってみたらと勧められると思います。
地元の方からすると可もなく不可もなく的なニュアンスなのか、おすすめとしていの一番に名前が挙がる感じでもないようですが、旅先で安定して食べられるお店というのは実は貴重なんですよね。
チャンピオンカレー
富山限定じゃないものが続きますけど、タイトルが「富山旅で食べたもの」ですから。ね?
そんなわけで、石川県から展開している、いわゆる金沢カレーの一翼の「チャンピオンカレー」です。
石川県のカレーというと、金属製の皿とキャベツの千切りを乗せるのが特徴的ですね。
個人的にはそのどちらも好きではなく、普通のカレーライスが食べたい派に属しております。金属の皿がスプーンに当たってカチカチいうのがどうも苦手なのと、キャベツの千切りはせめて別皿だったらなと思っちゃうんですよね。
チャンピオンカレーはこの旅で初めて食べたのですが、今まで食べた金沢カレーの中では、カレールーが好みでした。どちらかといえばとろっとしていて、味も濃いめな気がしたんですよね。
美味かったので、確か2回ほど食べたと思います。
七越焼ってなに?
富山市内をウロウロと歩き回った話については、Twitterでちょこっと書いただけでブログにはまだ記事にしていないんですけど、その最中に偶然立ち寄ったショッピングモールで売っていた「七越焼」。
要は大判焼みたいなものなのですが、この時食べたのは中身がりんごカスタードで、他にもバリエーションが色々あるようです。
「七」の印が味わい深い |
こんな感じの、ちょっとしたおやつっていいもんでね。どこかのお店に入るのも面倒だし、ましてやスプーンだのフォークだのを使って食べるようなのはかったるい。なんかサクッと食べたい気分の時には、こういうのがいいんです。
味も悪くないし、定番のお土産はちょっとなぁという時に買っておくのもいいと思います。
公式サイトはこちら
富山名物 七越焼|株式会社七越 - http://nanakosi.com/index.html
実はスイーツ系でもうひとつ書いておきたいことがあるのですが、これは長くなるので別の記事としてのちほどアップしたいなと思っています。
福井発祥「秋吉」の焼き鳥も堪能 |
なぜかピンポイントで出会う
今回の旅の話ではありませんが、同じく北陸地方を旅した時のことを急に思い出したので、思いついたらとりあえず言わずにいられない小学生的なテンションで書いてしまいましょう。
北陸地方といえば、冒頭の方にも書きましたけど海の幸。中でも回転寿司が強い地域です。近海産を始めどっからどう見ても美味いやつがシャリの上に乗って並んでる、もとい回ってくるお店があちこちにありますよね。
その時は大きめの通りを車で走っていて、そろそろお昼にしようと思いつつも、生来の混雑嫌いが顔を出してきてまして。
ピークタイムに、わざわざ混み合うのがわかりきっている、有名系の回転寿司屋さんに行く気はしません。
目的地がないのはその当時から相変わらずですから、とりあえず道沿いにダラダラと走りながら、沿道から見える駐車場に車がそれほど停まってないようなお店がないか探していました。
ようやく、ここならいいかと思える回転寿司屋さんの一軒に入ったんです。もう15時近かったんじゃないでしょうか。
入ったら席に通されるわけですが、なにか空気がおかしい。
どうやら店の奥で、店員さんとお客さんが揉めてる様子なんです。
…ここまで相当選んでるんですよ、お店。
繁華街の飲み屋ならトラブってる現場に遭遇することも、そりゃああるでしょう。でも、普通に外食に出て、揉め事に出会う確率ってそんなに高くはないですよね?
さらに言えば、お昼をとっくに回った時間帯になるまである意味待って、さらになるべくお客さんの少なそうなお店を選んで選んで、ようやく決めた回転寿司屋さんなわけです。
そこで、何が気に入らないのか知りませんけど店員とお客とで結構な揉め方してるんですよ。
そんなことある?
ピンポイントで、旅先でたまたま訪れたお店で。そんなことあります?
終いには上のかたも出てきて、しばらくしてお客さんの方は帰っていったんですけど、今度はその上役の人との店員さんが揉め始めてんです。
目の前で。
今店員さんが身振り手振りしながらワーワー言ってる脇を通ってきたのは、私が注文したエンガワかな。回ってくるお寿司にツバとかかかんないかな。注文キャンセルして帰ってもいいかな。あとお腹すいたな。
とりあえず裏でやれよと。なんなのもう。
そしてそういう店に旅先でピンポイントで偶然入っちゃう私は、狙ったように入っちゃう私はなんなの?
そういう星の下に生まれてるの?
普通であれと祈る
こういうことが結構あるんですよ。旅先であるんです。なぜかはこっちが知りたいですよ、もう。
単に出てくる料理の当たりハズレだけじゃなく、そういう諸々もコミコミで考えると、地場のスーパーで惣菜買って食うかってことにもなるわけです。
とはいえ、やっぱりその地域のうまうまな食事も食べてみたい。てすから色んなことを考えて考えて、勇気を出して暖簾をくぐることになります。
ぶっちゃけ、不味くなければ普通でいいです。とびっきり美味くなくてもいいです。普通のお値段で普通にに食事ができるって、まあまあ貴重ですよ。
ですからこれからも、普通であれ! と祈りながらお店に入る、食事をすることになるんじゃないかと思っております。