年末年始といえばイベント事が色々ありますけど、大掃除するんだという人も大勢いるでしょう。普段できないような場所も掃除するってのは、新年を迎えるというような区切りがないとなかなかやらないもんです。
そんな2020年の暮れに買った、ツインバードのハンディ掃除機が結構よかったよ、というお話。
忙しすぎるのを言い訳に
12月あたりから仕事が忙しくなり、夜も遅いわ休日も出勤するわという状態でした。そんな感じですから、自室が徐々に散らかっていくんです。
もともとそんなにマメじゃない上に、片付けるのが得意でもないという自覚があります。
ですから、部屋に置くものは極力少なく、あまり物を買わないように持たないように暮らしているのですが、それでも散らかるんですよね。マメに掃除されてるかたは、ホント偉いなんてもんじゃありません。
ヘトヘトで帰宅して、兎にも角にもという感じで飲んだ缶ビールの空き缶やらを週一回のゴミの日に出し忘れると、次の週までにはまあまあの量になるわけです。
生きてるとなにかしらのゴミが出るのは避けられず、それらを上手く処理して行くだけで精一杯。
他にも疲れたの眠いの、靴下が片方ないだの、醤油を切らしただの、言い訳になることは次から次へと思いつくんですが、それにもともとのグータラな素質が加わって、どうにか年末年始の休暇に辿り着いた頃には部屋はもうひどい有様でした。
掃除機を買うならロボット掃除機しかない
今居る部屋はワンルームで、もともといくつかの部屋があったのを、リフォームで仕切りを取っ払ってワンルームにしたという物件なんです。たしか20畳だったと記憶してますが、ひとりで暮らすには無駄に広いんですよね。
もてあまし気味とはいえ、広くて気に入っているのは間違いないんですが、掃除するエリアとしては20畳ってあまりに広大です。
先にも書いたように、物をなるべく持たないようにしています。
テレビも見ないので持ってませんし、タンスとかもなし。ちゃぶ台みたいなテーブルと、身の回りのちょっとした物を置いてるサイドテーブルがあるっきりで、あとは室内干しと寝具くらいしかありません。
なので、片付けさえすれば掃除の邪魔をするものもなく、掃除道具もせいぜいフローリングワイパーが1本あればいいやという感じなんです。
ただし。
私だって自分のダメ人間具合はわかってますから。日々こまめに掃除をするとはちょっと考えづらい。わかってんですから、そういうの。付き合い長いんですから、自分と。
ならいっそ、ルンバみたいなロボット掃除機がうちの場合はピッタリハマるんじゃないかというのが、現時点での結論なんです。
仕事やら旅に出るやらで家にいない時間も長めですし、障害物もそれほどないなら、ルーティンで自動的に掃除してくれるロボット掃除機が適してると思うんですよね。
いくらグータラ怪人グータラーだったとしても、そうやってこまめに床を掃除してくれるロボットがいるとなれば、掃除の邪魔にならないように気をつける、なんてこともちょっとは期待できそうじゃないですか。
ルンバに限らず、あの手の掃除機ロボットは色々なメーカーから出てますし、値段も安いものがあるのも知ってますけど、いずれは買おう、もしくはレンタルっていう手もあるなと思いつつ、まだ実現には至っていません。
掃除機を買うために掃除をしなきゃ
でね。
そう思っている理想と、現実のとっ散らかった部屋とを見比べましてね。
思ったんです。今からルンバ、あるいはその手のロボを買ってこようかと。
もちろん、ホイホイと買えるほど安くはないじゃないですか。でもこの際だし買ってもいいなと。買ってしまえば、あとはある程度は掃除された部屋が維持されるんじゃないかと。
でも待てよ。
ああいう掃除機ロボットって、愛着が湧いちゃうでしょう。かわいいヤツめ的な感じで、多少のペット感が出てきちゃうじゃないですか。
だって、家にいない間もウィーンって動いて、ひっそりがんばってお掃除してるんでしょ。で、掃除が終わったらホームというか充電ステーションまで戻って、休んでるんでしょ。
かわいい。
かわいくないですか、そういうの。
しょせんプログラムの範囲でしか動かないとわかっていても、そういうのに愛着が湧くタイプなんですよね。だから買うとしても、せっかくだから長く使えるいい物をとか思っちゃって、色々あるロボット掃除機の中からこれだと決められてないんですよね
で。
そんなね、これから長くお付き合いする掃除機ロボットさんをね、いきなりこの散らかり放題の魔窟みてぇな部屋につれてくるのはさ、それはどうなのよっていう。
付き合い始めた彼氏彼女を自分の部屋に連れてくるとなったら、まず掃除はするでしょうよ。
それが築30年の、上の階の電話の声がほぼほぼ聞こえるようなボロアパートだって、さすがにちょっとは片付けたりするもんでしょうよ。昔住んでたアパートの話ですよ。なんとか荘って名前のところですよ。
それに似た心境でね、これから掃除機ロボットさんをお迎えするのに部屋が散らかってるのはさ、人としてどうなのってなるじゃないですか。
てゆーか、妄想が果てしない。
それに、この年末年始は感染症対策で人混みを避ける必要があったり、他方、大雪の予報が出ている状況でした。つまりは家で引きこもるのが正解なわけです。
引きこもりっていうか立てこもりっていうか、豪雪の被害状況によっては買い物に出たりせずに、数日は自室で立てこもるくらいの心構えじゃないといけないんじゃないか、という状況だったんです。
その部屋が散らかったままじゃ、さすがにちょっと問題があるなと。
かくして、掃除ロボットを買ってくるために、まず部屋の掃除をしなきゃならないということになったんです。
ハンディタイプの掃除機ならいいよね?
そんなわけで、ともかく片付けを始めて、広い部屋の半分をとりあえずフローリングワイパーで拭ける状態に持っていきまして。
でね。
自分のやっかいなところは、普段まったくそういうことを気にしないくせに、いったんスイッチが入ると本格的にやりだしちゃうっていう。
普段掃除しないような、すみっこなんかの汚れが気になりだしちゃって。
でもね、今の今まで、忙しいって理由でほったらかしまくってた部屋で、のほほんと普通に生活してたわけじゃないですか。
それを急にシンクのすみをゴシゴシしだしたってダメだっていうの。切れてたはずの醤油のストックが、あろうことか2本もみっかって驚いてる場合じゃないっていう。
そんな時にふとひらめいたんです。
ロボット掃除機って、今気になってるようなすみっこの細かいところは、不得意そうじゃないかと。
例えばハンディタイプの掃除機なら細かな部分の掃除もできるし、ロボット掃除機が来たあとでも使いみちがあるわけで、それなら買ってもいいんじゃないかと。
頭の上に電球がピコーン! ってなってたからね。思いついた瞬間は間違いなくピコーン! ってなってた。なってました。
すぐに掃除の手を止めまして。いそいそと車に乗り込んで、巷の家電量販店へ向かいました。
けっして掃除に飽きたとか外出する言い訳が欲しかったとか昼飯にラーメンくらいいいだろうとかいややっぱたまには回るお寿司でもいいじゃないかええじゃないかとか。
けっしてそういうんじゃないから。ないんですから。うん。
うん。
アタッチメント豊富なハンディ掃除機があった!
で。
年末も押し迫った街は、つい数日前までクリスマス以外のイベントを認めてない、ってな勢いだったにもかかわらず、正月飾りやら年越しセールやらにその姿を変えていまして。
なんかね。
毎年のことながら、この移り身の早さが軽薄に思えて仕方がないんです。
そんな街の風情に少しばかり嫌気が差しつつも、ともかく某家電量販店に到着しまして。
時間はまだ午前中とあってか客足は多くありません。
広めの店内を見回して、天井からぶら下がった売り場案内のプレートの文字を頼りに歩いて、掃除機コーナーに辿り着きます。
スタイリッシュなスティックタイプの掃除機や、力でねじ伏せますって感じの比較的大型な従来型の掃除機が並ぶ売り場を見ていきます。
ここで万が一、店員さんに接客されちゃったりして、色々案内された挙げ句に決意が揺らいだらもう最後ですよ。
おそらく何も買わずにいったん保留、かといって散らかったあの部屋にも帰れずに行き場をなくし、じゃらんで今夜の宿を検索し始めて、おー、安い宿発見しかも連泊可能じゃんとかいって、正月はその宿にずーっとお世話になるに違いないんですから。
なので、予算的には一万円以内、それ以上出すなら思い切ってロボット掃除機を買っちゃったほうがいいと思いこんで、売り場をガン見です。
ハンディタイプの掃除機は思ったよりも種類があって、車内の掃除にも使えるようなものや、小型でちょっとしたホコリを吸い取る用途のものなんかが目立つ印象です。
あと掃除機がカラフルだったな。もっと地味なのを想像してました。言い方はよくないかもしれませんけど、女性ウケするような感じのが並んでいた気がします。
そんな中で、周りのハンディタイプと比べてちょっと大きめの一台が目に止まりました。
それがツインバードから出ている、ハンディージェットサイクロンEX2というもの。
ツインバード工業株式会社 / パワーハンディークリーナー ハンディージェットサイクロンEX2
これがどうやら、アタッチメントをつけるとスティックタイプの普通の掃除機のようにもなり、もちろんハンディタイプとして細部の掃除にも使えるというものっぽいんです。
それらのアタッチメントは標準で付属していて、お値段は6千円台(2020年末時点)と予算内。吸い込む能力も高そうで、しかもホコリの溜まる部分は取り外して洗える構造ですってよ、奥様。
これなら、今すぐなんとかしたい部屋の掃除にも、アタッチメント装備で従来型の掃除機として即戦力で活躍させることができるし、将来ロボット掃除機を買ってからはハンディ掃除機として使っていけるんじゃないか。
この渡りに船な感じどうよ。運命の出会い感どうよ。すごくない私。すごくないツインバード。
今のご時世、何か物を買うにもまずはネットで下調べして、値段を比較してよくよく検討してから購入するのが、当たり前になったと思います。
それは間違っちゃいないと思うんですけど、なにかピンときたら運命的に、あるいは縁あってサクッと買っちゃうのが、理屈じゃなく好きなんです。あたしゃね。あたしゃそうなんです。
そういうタイミングってあると思うんです。
普段から物を買わないようにしていて、買うとしてもよくよく考えて本当に必要か吟味してから買いたいと思っている自分の同時に、その真逆の考え方な自分も存在するんですよね。
長いケーブルと豊富なアタッチメントが特徴
そんな感じで、予算内ではあるものの相場的に安いかどうかや、性能が充分かも特に検討しないまま、これください的に買ってきた、ツインバードの掃除機です。
アタッチメントのノズル装着状態 |
箱から取り出してみてまず思ったのが、電源コードが長いの。長いなんてもんじゃないんだから。取説見たら6メートルだって。
そんな掃除機ある?
今どきさ、充電式でコードレスが売りだったりするじゃない。コードの長さが6メートルだよ、6メートル。
これが意外と便利で、部屋の片隅のコンセントにつないだままで、20畳の部屋中を掃除できちゃうの。そりゃあコードレスなら無関係かもしれないけどさ、そっちは吸引力が弱いんじゃないの。知らないけど。
なんかもう物理的に長いってのが割り切った感があって、妙に気持ちいいというかどうかしてるというか半分でもよくねとか思うよね。
きっとメーカーの企画会議とかすごかったんだろうね。5メートルじゃだめなんだから。3メートルでもないんだから。6メートルだろっていう。
会議の席で企画書をしかめっ面でめくってた社長が、懐からおもむろに取り出したハンコをバチーンってして、6メートルで! っていう。
でね、そんな企画会議の妄想よりアタッチメントですよ。
延長パイプ2本、先端のブラシ部分が2タイプ、先の細いノズル。あとは本体の清掃用ブラシがあります。
延長パイプを2本付けると、スティック型の掃除機っぽく使用できるようになり、先端のブラシやノズルを延長パイプなしで取り付ければ、ハンディ掃除機として使えるという感じです。
たくさんあるアタッチメントですが、それらを入れて保管しておける収納袋が付属していますから、散らかったり無くしたりしにくくなっています。そのへんはちゃんとわかってますよ、という感じですね。
化粧箱もコンパクト |
吸引力も普通の掃除機並み
この商品は、ハンディタイプの掃除機というより、普通の掃除機をちょっとコンパクトにして、アタッチメント式にすることで色々なシーンで使えるようにした、という感じのものだと思います。
実際に延長パイプと床用の先端ブラシをつけて、普通の掃除機のように使ってみました。
サイクロン式というやつで、吸引力は充分強力だと思います。部屋にはカーペットがないのでそこはわかりませんが、フローリングの部屋を掃除するには問題ありません。
たまったゴミは、ボタンで前面のパネルを開けることができ、そこからかんたんに捨てられます。さらに、ゴミ受けのカップやフィルターは、本体から取り外して洗うことが可能です。
上にあるボタンで前面が開く |
ちょっと気になったのは、本体やアタッチメントのカラーがブラックなので汚れが目立つこと。ゴミを捨てたりしているとホコリで白っぽくなるので、掃除が終わったらちょいと拭いたほうがよさそうです。
また稼働時の音は特に大きいとも思いませんが、少なくとも普通の掃除機並みではあるので、そういう部分を気にする場合は実機を店頭などで確認したほうがいいと思います。
あと、例の超長いケーブルは、一応マジックテープのついたバンドが付属しているので、使わない時はそれでまとめておけます。
いい買い物をしちゃったかも
家の環境にもよるのはもちろんですが、とりあえず私の部屋の現状にうまくハマる掃除機でした。
長いケーブルも部屋の広さ的に役に立ちますし、ハンディタイプと普通の掃除機との役割を一台でこなせる上に、将来買うであろうロボット掃除機があっても使い道がなくなりません。
それでいてそことこ安価とくれば、例えば2台目の掃除機を買いたいとか、コンパクトでパワーもある掃除機がほしいといった方にもいいんじゃないかと思います。
どちらかというと衝動買いに近い買い方をしたこの掃除機ですが、自分の環境にはちょうどいいものでした。
そういうめぐり合わせ的な部分も込みで、いい買い物だったなと思っています。