さて。
あんまり整理できてないんだけど、とりあえず何から話そうかな。
今は旅の途中でして。
ビジネスホテルをとって、その一室でもう部屋を暗くして横になってるんですけど。
とにかく暑くて。
もう昼間は普通に36度とかなんです。体温並み。お湯をまとってる感じ。
そうなってくると、旅先で歩いて散策とか無理じゃないですか。倒れるから。冗談抜きで倒れっから。
相変わらずの車で移動な旅なので、移動中はエアコンがあるけれど、降りたら最後とにかく空調が効いているであろう建物に避難するしかないわけ。
そもそも何処に行きたいってのもないんです。なぜなら逃避行だから。逃げ場を探して旅に出たから。
逃げよう
なにから逃げようとしてるかというと、混雑ですよね。人混みから逃げたい。
この夏に、今住んでる近所でなんかデカい祭りがあるんですよ。毎年のことなんですけど。
例年は平日開催なので逃げようもないんですけど、今年は土日開催らしくて。
いつもバカみたいに混んでるんだ。渋滞になって身動きが取れなかったり、歩いててもやたら人がいたりさ。それが今年は休日開催だってんだから、どうなるかは自明の理なんです。
そりゃここに住んでる人にとっては、この地域に愛着がある人にとってはきっと待ち望んだ年に一度のイベントなんでしょう。
もしくは、全国各地津々浦々で行われるちょっと有名な夏祭りとかそういうのを見てみたいと思ってる人にとっては、これまた待ちに待ったイベントなんでしょう。
こちとらね、いっさい。
一切ないわけ。そういうのが一切ないんです。
だってさ、イベントの開催日だからっていう理由で、そのイベント会場周辺のお店が休業するんだよ?
普通、なんかそういうイベントが行われてる間ってのはお客さんが増えるもんじゃん。かき入れ時じゃないですか。がんばって営業するもんでしょうよ。
違うんだよ。あまりに混雑するから、混雑がひどすぎてその周辺のお店を利用したくても辿り着けなくなるの。よしんば辿り着けたとしても、今度は帰れなくなるんだよ。
イベントで集まってくる人の数が度を越しちゃって、その周辺の店はむしろ商売にならないから休業するんだって。
もうね、あたしからしたら意味がわかんないの。
ましてや思い入れも一切ない上に、そのイベントの開催期間中は普通に日常生活を送れないってことなんだもん。行きたい店に辿り着けないし、行きたい店がそうやって営業してないっていうパターンもあるしさ。
じゃあもうその期間中にこの街にいる意味ってなによ、って話ですよ。例年は平日開催ってことで、すなわち仕事もあるから仕方なくいるっていうだけであって、こっちには行動の自由がありますから。
普通に暮らせないならこの街から出ていこうっていう、ただそれだけのことなんです。
逃げようと。
この街から、とりあえずそのイベント中は逃げよう。自主的に避難させていただきます、っていうのが旅に出た理由ということです。
現実逃避はお早めに
だからその、普通の旅とか旅行と、とっかかりから違うんです。有り様が異なっちゃってるわけ。依って立つ部分がもう普通じゃないのね。
そんなの、合うわけもないじゃん。こんな旅が共感を得るわけもねぇっていう。
だって、るるぶに載ってねぇやつなんだもん。旅サラダで取り扱わねぇやつなんだもん。
だからってさ、災害とかで生まれ育った土地を離れざるを得ないような人たちとも違うわけ。こっちの都合でこっちの勝手で自主的にやってるやつだから。
とはいえ、あたし個人の中じゃ、災害クラスの話なんです。
そりゃ本当に災害にあってる人からすれば、そんなの比べるのもどうかってやつですよ。そこはわかってますとも。引き合いに出すんじゃないよってのはわかってます。
でも、期間中は外に出られないんだぜ?
イベント中は買いだめでもして家に引きこもるしかないんだって。変なタイミングで車で買い物にでも出ようもんなら、渋滞に巻き込まれて身動きが取れなくなるんだから。
そりゃあ、あたしが言ってることなんだから。他の記事とか読んじゃった人ならおわかりでしょうけど、あんなだよ。あんな。
でも、まったく出られなくはないとしたって、行動範囲が大幅に制限されるのは確かで。主要な道路にうっかり入ったら超渋滞、っていうのが頭の片隅にあるだけでももう嫌じゃん。
ほら、のっけから1500文字も愚痴だよ。
なんなの、旅に出るってのにこのダークなスタートはなんなの? 読んでもらう気あんの?
プラス一日
まあ、もう乗りかかった船ですから。読んでってくださいな。
それでね、今年はそういう日程だと気がついちゃった時から、これはもう旅に出るしかないとはずっと思ってましてね。
じゃあどこに行くか問題ってことになるわけです。
涼しい北海道へ行こうか。いや、北海道まで猛暑らしいと。
じゃあいっそ沖縄まで行って、蒼いビーチと白い砂浜で水着のおねえさんと日がな一日、愛でも語り合おうか。いや、休みが土日しかねぇじゃん。沖縄満喫どころかソーキそばを食う暇もないって。
あと暑いし。どこへ行っても。
山奥? 標高の高い山奥ならワンチャンあるんじゃね?
でも山奥限定旅ってのもなぁ。やってることがクマと変わんねぇもんなぁ。
ともかく近場でなんかないのかと。
いくらあたしが無計画な旅人とはいえさ、まったくアテがないってのはこの猛暑の中で、それこそ行き場をなくす可能性があるんだから。
そうやって自分のメモとか地図とかを眺めてて、ひとつだけ、ずっと行きたいと思ってたお店があるなってのを思い出しまして。
そこへ行くってのはどうだろう。距離的にもちょうどいいし、旅した感もあるし。
ああでもどうやら、予約が必要らしいってのがわかりまして。今だと空いてるのが家からの距離も考えるとこの時間しかないなとなり。
予約しちゃえ。そうしちゃえ。
ついでにホテルもここならよさそうっていうのが見つかりまして、そのお店からもそこまで離れてないし。
予約しちゃえ。そうしちゃえ。
あとはオールフリー。一切のしばりなし。
そんな感じでおおよその予定を含んだ逃避行を思い描いていたんです。それがだいたいお祭りの一週間くらい前かな。
で、時間は飛んで、そのお祭りの前日ですから金曜日ってことになるんですけど。
その日が急に仕事を休めそうというか、休んでよくねっていう感じの業務量になっちゃいまして。なんかそういう空気というか。
まあ、ぶっちゃけたことを書くと、普段から残業も多いしポツンと空いたなら休めば? っていう感じになりまして。
不在なら不在で突発的な案件への対応とか相談とか、そういうのが起こりがちではあるんですけど、そんなこと言ってたら休みなんかとれないよね。
じゃあもう、いっそ休んじゃえと。そうしちゃえと。あたしなんざ居なくたって世の中困ったりしねぇから。
待てよ、前の日から旅に出てしまうとしたら宿はあるのかい?
この猛暑の中、車中泊は嫌だよと色々探したら金曜の夜ってことで中心になる都市部あたりはちょっとお高めの部屋しか取れそうもないけど、少し離れた街ならビジネスホテルが比較的安く出てるってのがわかり。
取りますよね。そりゃあ予約しちゃいますよね。渡りに船に乗船中のネギを背負ったカモが鴨南蛮そばをばっつんばっつん打ってる感じなんだもん。もちろん、つゆにもこだわってますよ。いい味出してんだ。
降って湧いたような休みがとれちゃって。
そりゃあもう、テンションも上がってますから。そのままの勢いでたいして寝もせずに、早朝から出発もしますよね。
そんな感じで、着替えと身の回りのちょいとした物だけ持って、逃げるように家を出たのが朝の5時くらいだったと記憶しています。
アッツアツの玉こんを
で。
急遽、日程が一日増えるっていう運びになったんですけど、だからってなーんにもやることがないし目的もないんだ。
今夜の宿は決まったよ。でも早朝に、なんかしらないけど勢いだけで出発しちゃったしさ。どうやったってチェックインの時間には辿り着けるわけ。
それでその、要は急に休みができたっていう謎のテンションと、この街にいたくないっていうかさ。事件現場から離れたい一心っていうか。巻き込まれたくないっていう。
とにかく下道を延々と走って、途中一回だけコンビニで朝ご飯を買うのに休憩しただけで県境を越えまして。
その途中のコンビニで車を降りたら、同じ並びに車を停めてた、たぶんひとり旅って風情の女性がコンビニの駐車場で写真を撮ってて。
それでハッとしてさ。
なんかその、今となってはよくわからないんだけど、こっちはとにかく逃げたいってモードになってて。
周りがあんまりよく見えてなかったんだよね。
写真撮ってる女性がスマホのカメラを向けてる先が、なかなかいい景色で。海沿いにあるコンビニから見える、いやってほど晴れてる早朝の空と海っていう。
そうだ、もう旅に出たんだよなっていうのに、それで気付かされて。そこからようやく旅が始まった感じになったんです。
知らないよ。その人がホントにひとり旅だったのかのか知らないよ。こっち視点で出会ったっていうか見かけただけの人なんだから。
たまたま通勤の途中だったのかも知れないし、海に向かってスマホを構えて写真を撮ってるんじゃなくて、ヤフオクかなんかで今度参加する仮装パーティの衣装を競り落としてたのかも知れないじゃん。
構えてるのがスマホだと思ってたけど、よくよく見たら板こんにゃくかもしれないし。ちょっと食んであったかもしれないし。
そう見えたっていうだけなんだけど、板こんにゃくでマスカレードパーティーに参加してるように見えたってだけなんだけど、相手がどういうつもりだとかはともかく、こっちは勝手に気づきをもらったってのがなんかちょっといいなっていう。
ちょっといいなってのは、こんにゃくパーティがじゃないよ。そんなの参加したくないよ。味染み玉こんにゃくが山ほど出てくるパーティはまた今度ね。
だって、投げるんでしょ。味染み玉こんをぶつけ合う奇祭でしょ。玉こん投げ祭でしょ。目のところだけの仮面をつけてアッツアツの玉こんにゃくをぶつける奇祭なんでしょ。明治維新から続いてるやつなんでしょ。
うーん、今度。今度ね。行けたら行くから。ホントだってウソじゃないって。
いやウソだから。やってねぇから。そんなパーティはねぇから。なに言ってんの?
古いカーナビ
ずーっと雨が降らなかったからなんだろうけど、旅を始めて立ち寄ったコンビニから出発した後の道中でね、いくつか渡った川はどれも相当細くなってたりしてて。
天気はいいけど、単純に旅に出たぜドライブ日和だぜって喜んでもいられない感じっていうか。その日も相当暑かったからクーラーを止めるわけにもいかないし、そのぶん燃料も減るしさ。
なんかちょっとだけ、そこはかとない不安感みたいなものはあったと思うんです。
それと同時に、急遽しかも朝っぱらから旅に出ちゃったっていう謎テンションにもなってて、どこまでが現実なのかあんまよくわかってない感じではあったんです。
今も思い出しながら書いてても、それがよくわからないままではあるんですけど。
そんな、見方によっちゃあ自由気ままな旅路であっても、それはそれでなんかどっか上手くいってない部分ってのはあって。
元々、土日を一泊してっていう旅に急遽一日、しかも日程の後じゃなくて前に付け足すっていうことをしちゃったもんだから、都合ニ泊することになったのにホテルがそれぞれ違うわけ。
一泊目は射水ってとこに泊まって、ニ泊目は砺波ってとこにホテルをとってるのね。
…あの、富山に来てまして。書いてなかったっけ。富山ってます。富山ろうと思いまして、今回は。
んで、衝動で車に乗って旅に出たはいいんだけど、何回かブログに書いてるとおり、車が新しくなったんです。新しくっていったってたいしたもんじゃないんだけど、初の遠出には違いなくて。
それで実際に旅に出てみると、一番問題なのがスマホの置き場なんです。
ナビはついてんの。カーナビはあるんだけど、地図が古いんだ。更新してもいいんだけどさ、メーカーで地図の更新の回数というか年数が決まっちゃってて。
かたや、スマホの地図なんて基本更新されるものじゃないですか。特別になにかしなくても勝手に最新版になってるのが普通っていうか。
カーナビの更新ってそこそこ手間がかかるし、更新期限を越えちゃったからって新しいのに買い替えると出費がすごいじゃないですか。こっちは車を変えただけで精一杯なんだから。
もうスマホとかタブレットでよくない? ってなるわけですよ。
でも、置き場に困るの。
安全に、かつ既存の車のパネル類とかスイッチ類に干渉しないような位置に設置するのが、けっこう大変で。
それでその日も、道すがらのカー用品のお店に寄っては、売ってるスマホホルダーとかのコーナーに行って眺めて、車に戻って色々採寸してみてあーだこーだとやってまして。
カーナビが古いってことは、イコール、スマホのナビができるマップ系のアプリに頼るってことでもあり、そうなると変な位置に置けないと。
あたしの場合、仕事で社用車に乗って出かけることも多いので、社用車も導入時期とかがバラけてるとか色んな事情があって、だったらスマホアプリにちょっと課金してそれなりのカーナビアプリを入れてるんですね。
ましてやこんなふうに、アテがあるんだかないんだか知れないような旅をするとなれば、やっぱりある程度信用のおける地図アプリとかナビアプリは、いざって時に必要になるんです。
完全にフリー。遭難フリー徘徊フリーの旅っていっても、予約した宿に辿り着けないってわけにはいかないじゃない。フリー徘徊、結果オーライな旅でも、脱出不能になったり周りに迷惑をかけちゃうのは違うからさ。
そういうのもあって、ちゃんとした位置にスマホをセットしたいんですけど、しっくりくる位置に固定する方法がなかったり微妙にサイズ感が合わなかったりして。
結果、吟味に吟味を重ねたにもかかわらず、スマホホルダーを二つ買う羽目になったしさ。しかもその二つのスマホホルダーをニコイチっていうか、合体させて使うっていうところに、とりあえず落ち着いたんですけど。
ぶっちゃけ、あたしは映像モノをほとんど見ない人なので、ナビの機能にテレビもDVDもなくていいし、スマホの画面をミラーリングしてくれるだけでもいいんだけど、中途半端に古いナビのせいでそういう機能を実現するのも簡単じゃないっていうね。
ごいんだん
それで、ウロウロしてたり飯食ったりしつつ、富山市内に到着したのが夜の7時くらいだったと思うんですけど、なんかね、渋滞してるんです。
渋滞もしてるし、沿道じゃ浴衣着た人とかがわんさか歩いてんの。全富山市民が集まってきたんじゃねぇかってくらい、人がすごいんだ。
そのままじりじりと車を走らせてると、なんか花火が上がりはじめてさ。
結果ね、富山もお祭りみたいで。
規模感はしらないけど、渋滞とか混雑とかが嫌で飛び出してきたくせに行き先のことはまるっきり調べもしないから、結果混んでるところに行ってんだよ。
えーと、そうね。そうだねぇ…
バカなの?
いや、バカなんだよね。しょうがないよね。しかも富山市内には用はねぇっていう。通り抜けさせて下さいと。あたしゃ射水のルートインに泊まりたいだけなんです。
そのルートインも、なんか後で知るんだけど出来立てホヤホヤ、オープン間もないって感じだったらしくて。
ぶっちゃけ、富山市内のホテルは軒並み埋まってるか、残りの部屋は万円を余裕で超えてるのばっかりで。
今にして思えばさ、そりゃそうだよね。お祭りなんだもん。観光客だって来るだろうよ。
でも、ちょっ離れただけの射水なんかだと急に普通の値段で部屋が取れたりするんだ。しかも新築したばっかりのホテルなのに、自分の中の相場でも普通くらいの値段で泊まれるのね。
そもそもが目的なんかないんだから。泊まる街がどこになったっていいっていうさ。立地以外の事情でホテルを選んでいいってのが面白いところでもあるんです。
そのルートインもよくてさ。
安定のルートインですよ。宿選びは我ながらセンスがある方だと思うんですけど、わざわざギャンブルするのもな、って時はルートインの安定感は強いよね。
当日はたぶんお客さんもそんなに多くなかったんじゃないかな。静かだったし。いいタイミングだったっぽくて。
新築したばっかりでエレベータとかも最新式だからさ。チェックインしてあてがわれた自分の部屋がある階に行くのにエレベータに乗るんですけど。
ボタン押してエレベータに乗り込むと音声で色々言うんです。上へまいりますとか、言うじゃないですか。
そんなの別にめずらしくもないよと思うでしょうけど、日本語だけじゃなくて英語でもアナウンスしてくれんの。
例えば、「下へまいります」っつった後に、ネイティブな英語で、
「Goin' down」
とか言うわけ。
そりゃゴーインダウンでしょうけど、下へまいりますっていう語感と、機械音声っていうよりも流暢な英語って感じの。
あふれでる金髪感ですよね。アメリカから日本に来てニ年目くらいの、就業ビザ取って英語教室の先生になったって感じで、ゴーゥインダンですよ。
その落差っていうか、それがおかしくて。
エレベータに誰も乗ってねぇから、あたしもエレベータの音声に続くかたちで、ごーいんだうんって言いながら。
ルートインもブログでエレベータの音声おもしれぇって話を書かれるとは思ってないだろうけど、いやでも穴場的な感じで泊まれてよかったな。
明日のことと今のこと
そのまま一日目は終わって翌日。
元々の計画してた日になったんですけど、朝から現地に来てる予定じゃなかったから、目的のお店の予約を午後からにしてて。
チェックアウトが10時なんだけど、午後までなーんにもやることがないわけ。朝食バイキングとか開始直後に食っちゃったしさ。
目的のその店は高岡市って射水のすぐ隣にあるんだけど、色々調べた結果ね、美味そうなラーメン屋が砺波にあると。
地図を見てもらうとわかりやすいんだけど、射水から砺波って南側に30分くらい移動して、高岡までまた30分くらい北に移動して、今夜の宿は砺波にあるからまた30分かけて南に行くっていうことになりまして。
いないよ。富山県民でもそんな人いないよ。びったんばったん北に南に行く人なんて、富山観光のお客さんでもいない。あたしだけだよ、そんな無駄な往復するの。
でもね、問題は今日じゃないの。明日。
明日は、あたしの住んでる街のお祭りがまだやってるわけ。
つまり、明日の帰り道はそのお祭りに行きたいっていう人たちと同じ方向になるんです。
要は変な時間に帰ろうにも大渋滞してるはずなのね。夜は花火があがるから、その時間が終わる頃、だいたい夜9時すぎくらいに到着するのが一番いいはずなんです。
明日は、というか明日も特になんにも予定はないの。なーんにもないの。
どうするの。明日どうするの。
そんなことが頭の片隅にありつつもとりあえず、今日の最大の目的である某所に行きまして。
あたしはさ、病院とかあんま好きじゃないんです。行きたくないんです。
でも身体の調子がけっしていいとは言えないのね。
いやね、あからさまに病名がついてるなにかにかかってれば、そりゃ仕方なくでも病院に行きますよ。
そうじゃないのね。いっそ、なんか病名つけてくれりゃあさ、こっちも心構えってもんができるんだけど。
そりゃまぁ、奇病ですよ。奇病持ち。さっきもあふれでる金髪感とか言ってるしさ。普通の人はそんなこと言わないから。ましてやブログに書いたりしないから。
だからって、民間療法みたいなあやしげなやつに引っかかるほど追い詰められてもいないっていう。どっちかっていうと、身体のケアみたいな感覚で色々と試してみたいとは思ってて。
ひと通り病院で検査して異常はないけど不調は確実にあるって感じだと、なにかやらずにはいられないけど、やるとしたらスピリチュアルな方向性じゃなく、ある程度は理にかなったなにかで、なおかつ自分にあったことを探してみようっていうか。
そういう方向性でちょっと気になってたところがあって、そこに行ってみようってずっと思っててようやく来れたっていう流れなんです。
それがまた店主の人がいい人でさ。色々話しして。富山に来たんならここがいいよ、この店が美味いよとかいくつか教えてくれて。
こんな感じで旅先で、そこに住んでる人と話すっていうことも、あたしはいつもは特に求めてないからさ。そういうのが自然な流れで耳に入ってくるっていうのもめずらしくて。
そうか、明日は教えてもらったところを巡りながら帰ればいいか、なんて思いながら。
終わった後でふらふら徘徊してみたり。
メロンパンアイスを食ってみたり。
いやほんとは、このブログでも書いたけど久しぶりに高岡の街をウロウロしようと思ってたんだけど、なんせ暑くてさ。ちょっと歩いただけでも体力を奪われる感じがすごくて。
徘徊はほどほどにして、砺波まで移動して予約してたホテルにチェックインしたんです。
焼鳥旅情
ホテルの周辺には色々とお店があって、いつもは旅先でよくやるスーパーマーケット巡りのついでに買ったお惣菜を、ホテルの部屋で食べるっていう夕食になるんですけど、その日は飲みに出ようかってことに自分の中でなりまして。
なんですかね、財布の紐が緩んだとかじゃなくて。
なんかこう、人混みを避けたい一心で逃げてきたのに、人に出会ってそれがなにか変化になったのかもしれないのね。
だからって、混んでる飯屋とか居酒屋には行きたくないし、カウンターで並びで座った見知らぬ客と意気投合みてぇなのも求めてないから。
じゃあ、こうしよう。
ホテルの近くで、夜の開店時間直後に行って小一時間も居座って混んできたらサッと引こうっていう感じで。そうしよう。
チェックインしたホテルから外に出ると、夕暮れちょい手前くらいの空気は暑いっていうほどでもなく。これなら歩いて行ってもいいなってくらいにはなってて。
10分、15分くらいかな。歩いた先に焼き鳥屋がありまして。
普段ね、飲み歩いたりしなくなったね。昔は収入のほとんどを酒代に換えてた気がするけど、住むところも変わって車移動が格段に増えて、そうなると飲んだな帰れないってパターンが多くなっちゃって。
歩いて行ける酒場、みたいなのも、それも長く通うとなるとしがらみみたいなさ、なにかができちゃうこともあるじゃない。
こっちはそんなのはいらなくて。
そりゃそういうところに行けばそれなりに話はするけど、それはそれでモードが違うっていうか。
話が通じないやつもいるじゃん。
会話ができないやからもいるじゃん。
だから、仮にそういう飲み屋があっても、あえて通ったりしないというか。
だから旅先で、ホテル泊で飲んでもOKで、かつ混んでない居酒屋が歩いていける距離にあって、みたいな条件が揃わないと、あたしが好む飲み方ができないなって。そんな感じかな。
店に着いて、予約もしてないけど空いてるかといったら空いてるお席にどうぞとは言わずカウンターならって言うんで、やっぱり予約が多いんだろうなと踏んで。
焼き鳥屋だから予約があったって客が実際に来てからじゃないと料理は作らないだろうから、そうなると人が増えた時点でこっちの料理もすぐには出てこなくなるだろうと。
そのへんが潮時と決め込んで、生ビールと串焼きを適当に頼んで。
先客がひとり。あとからふたり。
どっからどう見ても同伴だよねっていう客が来て、家族連れがやってきて、ローカル局のニュースが流れてて、ビールの泡がゆっくりはじけていって。
そうやって旅が暮れていったと思います。
記憶に残らなくてもいいんだよ
三日目はスイカを食いましたね。
石川県産のカットスイカの中でも、大と中が置いてありまして。大が定価700円で売ってまして。
どうかしてるくらいのぶつ切りのスイカが、たぶんブドウ、巨峰なんかを入れる用のパックにぎっしり入ってるスイカを買って、そのスーパーの駐車場で食うっていう。
それもあまりにぶつ切りだから。爪楊枝とかそんな軟弱な武器じゃ持ち上がらねぇから。
スイカと一緒に買ったのが割り箸っていう。さすがのあたしも、レジにスイカだけ持ってって箸下さいとは言えないっていう。
値引きで777円。縁起良し |
糖度11度!!
圧がすごいから。値札のラベルに書くってのも斬新だしさ。買うよ。そりゃ買うよ。箸も買う。箸で食う。
あとなんかあったっけ。
他には一切覚えてないですよね。
むしろ、三日もあった?
なんか三日も、仕事を休んでまでウロウロしたけどなにしてた? メロンパンにはさまったアイスとスイカ食った記憶しかないけど。
なにしてた? じゃないの。ここに書いたことがあったんだよ。書いてないこともあったけども。
いいよ、そんなだよ。続きを書くかもしれないけど、長げぇから。また一万文字とかになってっから。
そんなだよ。そんな。