信州長野 飯山ぶらり旅1 電車でGO篇

2018年9月10日月曜日

#信州長野飯山ぶらり旅 #鉄道 #旅

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 たまには電車で旅がしたい。
 そう思ったのはなぜか、自分でもよくわかりません。
 行き先は長野県飯山市です。これが2回目の訪問になります。

だって呑めるんだもん


 公共交通機関って、時刻表には縛られますが、移動中は車の運転よりは気を使いませんし、なにより呑める。ここ大事。

 そうなると公共交通機関を降りたら必然的に徒歩かタクシー、あってもレンタサイクルってことになるでしょう。
 タクシーは費用的に厳しいし、レンタサイクルは太腿的に厳しいとなればおのずと答えは出ちゃってます。歩け歩け。

 雨風などの天候にも縛られますが歩くこと自体は嫌いじゃないし、旅先で新しい発見があるのも車やバスなどの乗り物での移動中よりは、じっくり歩き回ってこそじゃないかと。
 
 そんな気まぐれと休日と、その日の宿が取れちゃった事が重なって、旅に出ることにしました。

なぜ飯山なのか


 最初からアレですが、飯山市に目的地とか目当てとか、そういった何かがあるわけじゃありません。宿や移動手段の都合です。そんな旅もあるのです。
 
 ですが前回、2017年の夏に立ち寄った時にはそんなに悪い印象もなく、また来たいなと思った地域ではありました。 
 その時は車で移動していましてね。ちょうど一年前のお盆休みの終わり際。長野県内をほぼ半周するように移動して辿り着いた街でした。




 気まぐれに訪れた飯山城跡地がなんとなく良くて。
 ですから行くところに思い当たらなかったら、そこにまた行ってみるか、くらいのスタンス。予定ともいえないようなか細いアテで旅が始まります。

電車旅の準備


 アテといえば、宿は予約しちゃったのでチェックインの期限である22時までには行かなくちゃいけないのですが、金曜土曜と二泊取れちゃいましてね。テヘ。
 
 土曜だけだったら朝からのんびり電車に揺られればいいのですが、金曜日に飯山へ電車でチェックインの期限までに行くとなると、仕事が終わったらダッシュで電車に乗らないと間に合わないんです。
 
 なので、前日から準備しておいて、仕事が終わったらそのまますぐに出かけられるようにしたほうがいいだろうと。

 荷物については、着替えといつも持ち歩いてる身の回りの品だけですから準備に手間暇はかかりません。

 そうだ、電車に乗るんだしSuicaのチャージをしておかなきゃ。
 あと天気予報をネットで見ると、サイトによってバラツキはあるものの滞在する週末はどこかで雨にあいそうだし、サンダル履きは止めてスニーカーにするか、とか。
 折り畳み傘、買ったほうがいいかなとか。
 
 そんな感じでちょっとした身支度をすでに終わらせた状態で金曜日の朝を迎え、仕事終わりにスムースに動けるようにしたんです。どうですこの遠足前の小学生並みの用意周到さ。
 

十日町駅での選択肢


 で。
 その日もまあまあしんどい仕事を終え、捕まることのないように気配を殺して定刻が来たらフェードアウト。
 逃げるように職場から出まして、新潟県は十日町市にあるその名も十日町駅へと向かいました。
 駐車料金や駅までの近さ、職場からの距離や飯山市へのアクセス性などなど、色々リサーチした結果、この駅から出発した方が都合がいいのです。
 
 残暑の厳しい日でね。
 駅までの道のりですでにちょっと汗をかいたりしてて、着替えが足りないかなと思ったものの、洗濯でも現地調達でもいいじゃないかなんて思いながら、駅のそばの駐車場まで無事到着。
 時刻は18時半すぎだったと思います。飯山のホテルのチェックインに間に合うのはこの電車しかないのですが、出るのが19時2分ですからまあ余裕でしょう。
 
十日町駅から飯山線
これに乗りました

 話が前後しますが、振り返ればここでひとつ選択肢がありました。
 飯山市にはその電車を乗り継いで21時前に到着する予定です。さて夕ご飯どうするかなと。

 旅先でスーパーマーケットによるのがお決まりというか儀式になっていますから、飯山市で夕ご飯の買い出しができればベストです。時間帯的にやっている食事できそうなところも限られるでしょうしね。

 到着時間の21時になると、飯山駅前にあるスーパー「ツルヤ」はすでに閉まっていまして、ちょっと歩いたところにあるもう一軒のスーパー「デリシア」へ行かないと飯にありつけません。
 ですが、デリシアは飯山駅のちょい南側にあり、今夜の宿は飯山駅から徒歩20分ほど北側、北飯山駅近くにあるので、ちょっとロスがあるとホテルのチェックイン期限の22時ギリギリになってしまいます。
 
 飯山市内は一度来たことがあるとはいえ土地勘があるわけではなく、ましてや夜ですから、遠回りになるデリシアで買い出しをするのはちょっとどうかなという感じ。
 
 で、選択肢の2として、今到着した十日町駅のそばに新潟県内に展開している「リオンドール」というスーパーマーケットがあるんです。ここで買い出しして電車に乗るという手もありなんですよね。

 今から電車が出るまで約30分。
 この間にリオンドールで買い物をして駅に向かうべきか。
 でも週末の夕方のスーパーが混雑する時間帯。買い物でモタモタして、この電車に乗り遅れるわけにはいかないのです。
 実際、仕事終わりでお腹もすいていますが、ここはちょっと我慢して駅の方に向かうことに決めました。
 
十日町駅前
若干不穏な天候の十日町駅前の風景

駅前の通り

Suicaが使えない


 話が戻ってきて駅に辿り着いた時。
 ちょうど電車がホームに入ってくるのが見えます。行き先を見るとどうも乗るべき車両のようです。

 乗換案内しか見てないので知らなかったのですが、どうも始発がこの十日町駅だった模様。これはさっさと乗ってしまおうと、駅の構内に入ってみるとSuicaでピピッと乗り込める自動改札が見当たりません。
 
 念の為駅員さんに確認すると、ここから長野まで行くローカル線の飯山線はSuicaが使えないんだそう。
 昨日、旅費として往復分プラスアルファの金額をSuicaにチャージしちゃったよ・・・
 
 早速ちょっとケチがついた格好ですが、よくよくリサーチしてないのが悪いわけで、仕方ないので現金で料金1,140円を払って切符を購入。
 普段電車に乗らない生活なので、JRの路線=Suica対応だと思いこんでいたのが敗因です。あーあ・・・
 
 ここは未確認ですが、帰りの飯山駅からはSuica払いで切符が買えたので、十日町駅でもそうだった可能性もあります。Suicaに旅費をチャージして現金の計算が狂ったので、ちょっと慌てていたのてすが、特に問題なかったかもしれないんですよね・・・

飯山線で電車旅


 ともかく、早々に電車に乗り込んでひと安心。
 あとは戸狩野沢温泉駅で乗り換えて飯山駅で降り、買い出しをしてホテルにチェックインするだけです。

 ワンマン運行の一両編成の電車には、学生さんらしき人たちがちらほらいるだけで、いたって普通の週末といった空気感です。
 こういう空気に紛れ込んでる自分が、妙にドキドキするんですよね。
 
長野まで

 暗くなるのが早くなったなと実感できる19時2分、私を乗せた電車はゆっくりと動き出しました。
 
 夜ですから景色はほぼ分かりませんが、時折見える街灯りが遠い宇宙の向こうの星のようです。
 おそらく向こうからは、この一両編成のワンマン電車だって、見ようによっちゃあ夜の闇を縫う銀色の針にも似た銀河鉄道に見えるかもしれません。
 ベッタリとした夏の濃い夜を小さな電車の冷たいガラス越しに眺めていると、そんな妄想も膨らんでいくのです。旅に出てる感覚がゆっくりと血のように、私の中を流れはじめた気がします

 車窓から外を眺めていると夜だからこそ見えるもの、なんてのもあるものでして。
 線路沿いのお宅ではもう慣れっこなのか、窓を開けっ放しでおじいちゃんが一杯ひっかけてるのが電車から丸見えなんですよね。ええええ。
 銀河鉄道気分から現実に相当な腕力で引き戻されつつ、ガタンゴトンと夜をすり抜けていきます。
 
 そうだった、こっちも一杯飲めばいいんだったと思いましたが、バタバタしていて結局買い物を諦めたおかげで、アルコールは電車を降りるまでおあずけだったのがちょっと心残りでした。
 

スーパーへGO!


 飯山線が並行するように走る信濃川がいつしか千曲川に変わります。同じ河川なのですが、長野県側と新潟県側で名称が異なるようです。
 やがて戸狩野沢温泉駅に到着。目の前に乗り換えるべき電車が待っていて、そのまま乗り込んで運ばれること、合わせて約2時間あまり。
 旅を経て、飯山駅に無事ご到着です。

飯山駅


 長野新幹線の駅でもあり、かなり立派な駅でした。さすがに夜ですから人もほとんどおらず時間も限られているので、構内の探索はせずにいそいそと駅の外へ出ます。
 
 いつもの主義主張にちょいと反しますが、ここはいいだろうとグーグルマップを起動。位置関係からデリシアの方向にアタリを付けて移動開始です。
 駅前とはいえ繁華街のようなものは見当たらず、おかげでデリシアの看板が夜の中でも目立っていて迷うことなく辿り着けそう。
 おそらくサクッと買い物を済ませれば、チェックインにも間に合いそうです。
 
 デリシアは閉店時間が22時ですので、お惣菜関係など売り切れてしまっている可能性もあったのですが、旅に浮かれてちょっと多めに買ってしまう程度には生き残っていました。ラッキー☆
 
 私は旅に出たら、なるべくその土地のスーパーに行って、売っているものを食べるようにしているので、この旅のスタートから実行できたのが素直に嬉しかったのを覚えています。
 
 長野県限定らしきビールなども買い込んで、あとはチェックインしてゆっくりするだけです。
 

ビール片手にホテルまで


 ・・・ええと、長野県の北、北信地区といえども暑くてですね。
 当日の夜が何度あったのか覚えちゃおりませんが、10分も歩いたら汗腺がガン開きなんですよ。もういいやと、さっき購入したビールをカパッと開けて、ひとくち、もうひとくち。
 
 まあ、美味いよね。
 どこだか知りもしない街を徘徊同然に歩き回りながら飲むビールが、美味くないわけがないよね。
 
ビール片手に

 そのまま飲みながら歩いてたんですけど、喉と汗腺が直結してるのかな。ビールで身体を冷やしても、汗が止まる気配どころか噴出ですよ。

 本当は、街灯もまばらな夜の飯山をゆっくりと眺めて歩きたかったのです。
 ですが時間も時間だし道もよく知りませんし、見た目が汗だくオジサンてすからね。
 ビールをひとくち飲んじゃあ、買い物の詰まった重いレジ袋を持ち替えて道を間違ってないかグーグルマップを確認、みたいな感じでどんどん歩いていきます。
 そうやって急ぐほど吹きでる汗。3秒前までは、麦でできてる缶に入った液体だったと思われるそれが、全身から流れ出ています。
 
 アーケードのある商店街を抜けて線路を渡ると、人ひとり分の幅しかない細い歩道の上に和風な屋根と、それを支える柱に灯されたオレンジ色の街灯がとても趣のある住宅地に差しかかります。
 その住宅地を抜けてようやくホテルまで辿り着いたのが、21時半をちょっと回った頃だったと思います。

 
 続く

信州長野 飯山ぶらり旅2 旅楽しくて篇|Time goes around 

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