前回の様子はこちらから
信州長野 飯山ぶらり旅 電車でGO篇|Time goes around
宿泊したのは、飯山市内のビジネスホテル ノーブル飯山になります。
ホテル ノーブル飯山
飯山線のすぐ脇にある3階建ての白い建物で、北飯山駅からほど近い立地です。新幹線が止まる飯山駅からは一駅。徒歩でも20分ほどあれば辿り着ける距離ですから、悪くない立地じゃないでしょうか。
飯山線沿いの住宅地に面した道路からは少し奥まった場所にありますが、看板が目立つので特に迷うことはないでしょう。
ホテルから最寄りのコンビニまで徒歩で5分ほどかかりますから、ホテル内に自販機やカップ麺の販売があるとはいえ、必要なものは買い出ししていくのがベターだと思います。
チェックインの期限が22時とうたわれていましたが、その少し前に到着。フロントの方に予約している旨を告げます。支払いは前金制でした。
そういえば予約時に調べた際、ドライヤーが貸出方式だったよなと思い出し、すぐにシャワーを浴びたかったので早速借りようと思っていました。汗だくオジサン、もう海から上がってきたみたいになってますからね。
翌朝はゆっくり寝るつもりでしたので、あらかじめ「連泊なので部屋の掃除やシーツ交換は不要」と申し出ると、タオルなどアメニティ類は交換品をドア前に置いてくれるとのこと。ありがたいです。
そんな話をしていたら、私が汗びっしょりだったせいもあるのでしょうが、こちらから言う前にドライヤーの貸出について教えてもらい、スムースに借りることができました。こういうちょっとした事って嬉しいですよね。
卒業
宿泊する部屋は二階でした。こちらに二日間お世話になります。
部屋はこんな感じ。
ベッドのスペースが部屋のほぼすべて、といった感じで部屋自体は狭いのですが、個人的にはこれで充分です。
ベッドサイドには小さな机と椅子があり、テレビがついています。スマホを見ながらゴロゴロしたい派に属する私としては枕元にコンセントがないのが残念ですが、そのために延長コードを持ってきているので問題なし。
有線LANはありませんがWIFI完備。動画の閲覧程度なら充分な速度が出ていました。
また、備付の冷蔵庫はありませんでしたが、フロントの方が貸出の冷蔵庫があると言っていました。冷蔵庫の貸出? と思ったものの、今回は借りていませんので詳細はわかりません。
さて、とりあえずシャワーを浴びてさっぱり。卒業です。この汗だくからの卒業です。
リラックスモードに心身ともに切り替わったところで、買ってきたビールの残りをプシュッとあけて旅のスタートを祝します。
…この自由な感じ?
見ず知らずの街で、誰もいないひとりだけの部屋で伸ばす羽根。これが楽しいんですよね。
酒のアテをちょっと買いすぎましたけど、翌日の朝食か昼食に回せばいいやという感じ。
別にこのまま、まる一日このホテルに引きこもって旅が終わっても、それならそれでいいんです。そういう気分なんですから。
そうやって自分の本心に沿って行動を決められるのが、私の旅です。touristじゃなくてtraveler。
初めて来たホテルの、隣のくしゃみが聞こえてくるベッドの面積が部屋の坪数の大半を占める狭い部屋の、でも整えられた清潔なシーツの上で。寝転んで。旅、楽しくて。寝転んで。午後から雨になりそうで。— 風波旅人@いつか旅立つ日のために (@kazenamitt) August 24, 2018
2日目の朝は二度寝から
翌朝。
結局は普段通りに起きたものの、そりゃあダラダラウダウダしますとも。むしろ、しましょう。そうしましょう。
インスタントコーヒーを買ってこなかったのは痛恨の極みですけど、朝のコーヒーさえ目をつぶればあとはもうね、なんやかんやで「旅感」を髪の先から爪の先まで満喫中。
そのまま二度寝して起きたのが11時近くだったと思います。
この日の予報は午後から雨。
涼しくて歩きやすいであろう午前中を見方によっちゃあ棒に振ったわけですが、当の本人はまったくそんな事を気にしちゃおりません。
むしろ今から外に出ようという気になりまして、そそくさと身支度を整えてホテルの部屋を出ます。どうやら旅先で引きこもりって事にはならないようです。
外へ出たはいいものの、特にここに行きたいなんてのはありません。
ホテルのベッドの上で飯山市内のマップをさんざん眺めておきましたから、街の位置関係はだいたい覚えております。それを頼りに飯山市内を徘徊開始です。
飯山城址公園
まず向かったのは、駅から線路を渡ってすぐにある飯山城址公園。昨年も訪れた、当時の石垣が残るお城跡です。
昨年の様子はこちらから
ふらたび 夏休みSP 青空と紫陽花と飯山城跡
このお城跡は弓道場や公園や神社などがありまして、歩いて見て回るとちょうどいい感じのボリュームなんです。
登山みたいに準備が必要だったり気負う必要はありませんし、散歩の延長ぐらいの感覚でぐるっと見て回れるちょうど良さ。
当時からの遺物と復元した建物などが、実際にお城として存在していた頃を想起させるのもいいのです。
歩いていると、近くにある高校から聞こえてくる、野球部かサッカー部か判然としませんがとにかく練習の掛け声と、セミがうるさく鳴く音が風に混ざって聞こえてきましてね。
なんかこう、もう古臭くなって久しいような日本の夏っぽさみたいなものを揺り動かされたのを覚えております。
そんなわけでちょっと気に入ってる場所ですが、前回ねっとりと見たこともあり、あらためていいなと思いつつも結構あっさりと一周してしまいました。
そんなわけでちょっと気に入ってる場所ですが、前回ねっとりと見たこともあり、あらためていいなと思いつつも結構あっさりと一周してしまいました。
そんな中、敷地内にある遊具などが整備された小さな公園に出るのですが、ここで目をひく看板を見つけます。
どうやらもうすぐ大きな工事が行われる模様。
このタイミングで来れたということはあれか、工事が終わった頃にまた来いよという事なんだなと。
こういうのも縁ですからね。手前勝手にそう納得しました。
今度、また。
公園のこのカエルさんもいなくなるんでしょうか |
飯山市街をさまよい歩く
さて、どこへ行ったらほめられるんでしょう。
もうすぐお昼時で、事前にちょいと調べておいた良さげな食事処を覗いてみたものの、まあまあ混雑しています。
こうなるともう行く気が起きません。いつものことなのですが、旅先で「せっかく来たんだから」という感覚があまりないんですよね。
それも正確じゃないか。せっかくだからとは思うものの、だからといって並んだり無理矢理立ち寄るくらいならあきらめる感じですかね。
これも縁です。
何より普段ろくすっぽ食べない朝ご飯として、昨日の残りのお惣菜をホテルのベッドの上でハグハグ食べてますから、そんなに腹が減っているわけでもありません。飯はまだいいやと、次の目的地を考えはじめます。
ホテルであらかじめ地図を見ておいた時に、昨年は車で通り過ぎた飯山市内を歩いて見て回ろうと思っていたのでした。
昨日は飯山駅からホテルまで歩きましたが、夜で真っ暗でしたし、昼間歩けばまた何かピンとくるものもあるんじゃないかと、ふらふらタイム開始です。
飯山城跡から飯山駅までの道中は、昔ながらの商店街や住宅地といった風情。
街の地図看板の古いものを見つけて、グーグルマップと比較してみたりして、妄想の数年〜十数年前の街の様子と目の前の現実が交錯してクラクラしてきます。ちょー楽しい。
軽く雨は降ってますよ?
軽くどころか、雨脚が強くなってところどころでコンビニや駅に避難してますよ?
もちろん傘なんて買ってませんし、買う気がございません。
傘を買うより先におやき買わないと。怒られるから。自分に怒られますからね。
商店街で売っていたおやき。超美味 |
妄想をかきたてられる古い地図 |
時折雨が降るものの、それほど蒸し暑くはありませんが、歩いているとすぐに汗ばんできます。加えて時折強まったり止んだりする雨ですから。昨日から濡れてばっかり。
それをいい事にして、無理せずすぐに冷房のきいた沿道のお店へ入って、買い物したりしなかったりしつつまたブラブラといった具合です。
そんな感じで、飯山街道という昔の大通りをあちこち寄り道しつつ歩き続けて、やがて国道117号線へ。沿道には大手企業の店舗が並んでいて、交通量も多くなってきました。
実はどこかのタイミングで、相当な勢いの通り雨があったようなのですが、たまたまお店の中に入っていて難を逃れたりしたこともあり、意外と順調にダラダラと散歩しちゃいました。
食堂とみ
17時前。
リサーチで引っかかった食堂の前に到達です。
あのね、そろそろビールをね。
ちょっとだけその飲んじゃおうかなんて。そう思ったわけですよ。
いいよね? いいですよね?
リサーチで引っかかった食堂の前に到達です。
あのね、そろそろビールをね。
ちょっとだけその飲んじゃおうかなんて。そう思ったわけですよ。
いいよね? いいですよね?
誰にOKを貰おうとしてるのか知りませんが、答えはOKに決まってますから、そちらの食堂が営業中だとわかるやいなや若干前のめりで入店です。
「食堂とみ」と看板がかかっています。リサーチでは唐揚げが有名な様子。
「食堂とみ」と看板がかかっています。リサーチでは唐揚げが有名な様子。
唐揚げとくればビール。
ビールとくれば唐揚げ。
ですがなぜか、ハイボールと唐揚げ定食をオーダーしましてね。
途中さんざん休憩しながらの散歩とはいえ、ここまでで普段はそうそう歩かないような距離を踏破してきました。
その後で飲むハイボールがまた、喉から胃のあたりにギュッとくる美味さ。あまりハイボールは飲まないのですが、この日のやつは格別でした。
時間帯が早かったせいか他のお客はいません。唐揚げ定食も間もなく届いて、これがまた結構なボリューム感。
ハイボールと唐揚げと白米のパーフェクトゲームで、あたくしの色んなものが満たされたのでございます。
悩む
徒歩じゃなくてもそうなんですが、今来た道をそのまま引き返すのってちょっと芸がないじゃないですか。
ちょいと悩んだものの、国道沿いに歩いてきたので引き返すしかない、ましてや八月ももう終わり頃とあって日が暮れるのが早まってますから、芸がないのは承知で今来た道を戻り始めたのが18時近くだったと思います。
ハイボールと鳥からで満腹な身体を引きずるように、トボトボトボトボ。食後の運動にはなりますかね。
飯は食ったばかりだけど、ホテルに戻ってしまうと周辺には何もないし、戻ってからまた外出するなんて事はまずないだろうから、スーパーに寄ろうということになりまして。
スーパーといえば、閉店時間の関係で昨日寄れなかった駅前のツルヤに行っておきたいなと。ローカルスーパー巡りもはかどるじゃないかと。
そういう流れで国道から飯山街道へ出たあとで、昼間来た道を外れて適当に駅へ向かって歩き出します。
スーパーツルヤは駅前、ホントに目の前にあるので適当に歩いても無事に辿り着けました。
ホテルで飲むお酒と軽めのアテを買いながら、店内のレイアウトや取扱商品なんかを見て回りましてね。やっぱりその土地のスーパーに行ってみるのはいいよなぁなんて。
で、買い物を終えて自動ドアを出たらビックリするようなどしゃ降りですよ。
くぐったばかりの自動ドアを戻って、傘を買うかどうか悩んだよね。10分位は悩んだよね。
でも明日の天気予報は曇りなのです。歩いて旅するなら傘は邪魔なのです。そしてホテルまで歩いて20分なのです。
・・・いる? 傘いる?
止むんじゃね?
昼間もそうだったし、止むって。アレだよ、傘を買った途端に雨が止むパターンあるでしょ。アレだよアレアレ。
また卒業
もちろん止みませんよ。
傘を買ったら雨が止むのがお約束なら、傘を買わなかったら止むわけないよね。どしゃ降り。どっしゃどしゃ。
買い物袋をぶら下げて、ホテルに一番近いコンビニまで歩いたらずぶ濡れもいいところ。そこで避難してたらようやく小降りになってきまして。
あ、アレだ。目的地に近づいたら雨が止むってやつか。そうですかそうですか。
昨日は汗で、今日は雨でびっしょりになりつつホテルに戻り、シャワーを浴びてひと心地つきます。卒業です。びしょ濡れからの卒業です。
おかげで予定より着替えが足りなくなり、濡れた服を乾かさなかきゃならずでちょっとバタバタしたまま、旅の二日目が暮れていったのです。
続く