夏休みは終わったという人もいると思いますが、これから秋の行楽シーズンもありますし、どこかへ出かける予定があるよ、なんてかたもいるでしょう。
お出かけして帰ってきて楽しかったねー、なんてのも悪くはないのですが、何か思い出を刺激する記録物、すなわち旅行記があると旅の追想が楽しくなるものです。
旅行の記録手段はスマートフォン
旅の途中でその日ごとに出来事を振り返るのも乙なもんですが、私の場合は旅をしている時は「旅そのもの」に集中していて、帰ってからその余韻に浸ることが多いですね。
私はライフログを半自動でEvernoteに残す、ということをやっているので、自ずとその中に旅行記が含まれますから、旅してても意識して記録を残そうとすることはありません。
ですから、旅に集中できるのかもしれません。
旅の記録手段も色々と思いつきますが、つまるところ、現時点でもっとも手軽に旅の記録をしようと思ったら、スマートフォン以外にないと考えています。
将来的には技術が進歩して、ウェアラブルデバイスやドライブレコーダで音声と動画を残すのがいい、みたいになる日が来るのかもしれませんよね。少し楽しみです。
現時点で必須のスマートフォンは、広範囲な記録方法を備えています。
文字ベースのメモを残すこと、写真を撮ること、交通費や宿泊費などネット決済画面の表示とスクリーンショット、グーグルマップのタイムラインのような地図や位置情報を使った行動記録など、かなりの範囲をスマートフォンひとつで賄えるんですよね。
これはまだ実行していませんが、旅行記録用に非公開のTwitterアカウントを作っておくというのが、私個人の現時点での最適解じゃないかなと思っています。
連携するサービスが多くて、かんたんに写真やメモを残す事が可能。加えて時系列が崩れないので、便利に使えるのは間違いありません。
Evernoteの有料プラン利用者なら、メールでノートに追記できますので似たような使い方ができますが、誤送信が気になるんですよね・・・
Evernoteに旅行記ノートを作る方法
Evernoteを使っているかたなら、そこに旅行記を残すのがいいと思います。旅の途中で、リアルタイムに旅行記を作成する土台としてもってこいです。
スマートフォンで記録した色々な物を一箇所に入れておけることと、一冊のノートのように閲覧できる点もいいですね。
旅の最中にできるだけ何もせずにすむように、IFTTTやmyThingsを使ってEvernoteに記録するような仕掛けを作っておくと、余計なことに気を削がれることなく旅を楽しむことに集中できます。
そんなわけで、旅の記録をのこす際に、私が実践している方法を書いてみます。
基本は、Twitterでのツイートや、旅先で撮った写真などスマートフォンの中でバラバラになって保存されている記録を、Evernoteにまとめていく方法になります。
※2018/10/07追記 下記にはmyThingsを利用した方法を記載していますが、myThingsは2019年1月でサービス終了となります。
事前準備
①Twitter→Evernoteへの連携
Twitterを使っていれば、体験した出来事や思ったことをこまめにつぶやいておくだけで旅行記になりますよね。ツイートをある期間中だけまとめるには、特定のハッシュタグ(#旅行中 など)を付けてつぶやく方法があります。
ですが、付け忘れも考えられますし、可能ならその旅期間専用にIFTTTやmyThingsのレシピを作ってしまうのがいいでしょう。
注 レシピという単語は、IFTTTでいうところのApplet、myThingsでいうところの組み合わせになります。
IFTTT、myThingsのどちらも、Evernoteの特定のノートを指定して、そこに追記することが可能です。
ただしmyThingsの方は短時間にたくさんつぶやくと、Evernoteに反映された時に時系列が逆転することがあります。
おそらくmyThingsの仕様上の問題かと思われますが、順番が逆になると当然意味も通じなくなるので、myThingsを利用する際には注意したほうがいいでしょう。
②グーグルカレンダーの予定に当日の日付を入れる
旅行記の骨子は文字=ツイートになりますが、これだけだと短文がダラダラと並ぶだけになり、読んでいてもメリハリがありませんし、日付の変わり目がわかりにくいままです。そこで、旅行期間中は毎日、グーグルカレンダーにその日の日付を、
◯月△日(□曜日)
のような感じで、予定タイトルとして入れておきます。時間は0時にしておきましょう。
これを、IFTTTやmyThings経由でEvernoteの旅行記ノートに追記するようにレシピを作ります。
そうすると、毎日0時(正確には若干早いタイミング)に、グーグルカレンダーの予定タイトル=その日の日付がノートに書き込まれるようになります。
こうすることで、ツイートに混じって一日の切り替わりがその日の日付というかたちで記録され、ノート内の時系列がよりわかりやすくなるのです。
グーグルカレンダーの予定タイトルを、
8月13日(月) 夏休み旅行○日目
みたいな感じで、ちょっと工夫するのもいいでしょう。IFTTTならhtmlが使えるので〈hr〉で罫線を引くとEvernoteにも反映され、より日単位での境目がハッキリします。〈b〉などで文字を強調するのもいいですね。
③当日の天気を記録する
天気予報は、その日がどういうトーンの一日だったのかを思い起こすための良いアクセントになります。myThingsは天気予報や災害関連などの情報を取得することができますので、これを使うのが便利です。
残念ながら現在地を取得して、その地域の天気予報を得るようなことはできません。
ですが、だいたいどの辺に行くのかは、私のように極端にいきあたりばったりでもない限り、ある程度目星がつくと思います。
ですから事前に、訪問する地域の天気予報を取得するレシピを作成しておきます。
これは旅行記用というだけではなく、当日も有効な情報ですからもっと活用したいですよね。
myThingsはひとつのトリガーに対して複数のアクションを設定できるので、
「朝6時半に今日の◯◯市の天気予報を取得したら、Evernoteの旅行記ノートに追記して、LINEにメッセージを送る」
みたいなことも可能です。
他にも雨雲の接近や大雨警報などにも対応しているので、旅先での急な悪天候にも対応することができそうです。
myThingsアプリの天気予報系トリガー。便利 |
旅行当日
旅行中に意識するのは、何か思ったらなるべくつぶやくようにして、さらになんでも写真を撮ることでしょうか。
あとはFoursquareをやっているならチェックインを忘れないことですかね。FoursquareもIFTTTやmyThingsでレシピを作成する事で、今居る場所を簡単にEvernoteに追記する事ができます。
これは、ツイートで代用できます。現在地をツイートするのは抵抗があるという場合は、Evernoteの旅行記ノートを立ち上げて直接書くのが手っ取り早いと思います。
写真は風景や食べ物だけではなく、レシートや領収書も撮っておくと、旅の費用感がわかるいい記録になると思います。
撮影してしまえばレシートはどんどん捨てていいので邪魔にもなりません。
購入したお土産物の写真も撮ったほうがいいですね。
ウケが良かった時にお取り寄せするとか、再訪問した時にまた買ってくる場合に画像があると便利です。レシートとともにパッケージや賞品ラベルの写真を残しておく事をおすすめします。
旅から帰ってきて
ここまでで旅行記の下地はほぼできています。準備が面倒に感じるかもしれませんが、逆に旅行中は意識しなくともEvernoteに旅行記が勝手に作られているような感じになります。
撮った写真をノートに挿入すると、どんな旅だったか振り返るには充分なものが完成します。
※2018/10/07追記
撮った写真をツイートするとEvernoteに追記される方法を思いつきました。
普通はできない「画像をツイートしたらIFTTT経由でEvernoteに追記」を実現|Time goes around
これはまさに旅行記で、他の誰にも作れないオリジナルの記録です。
あの旅が人生の節目だった、なんてこともありますからね。記憶を揺り起こす記録があるというのは、非常に価値の高いことだと思うのです。
Evernoteの機能でレイアウトを整えてもいいでしょうし、振り返って冷静になって感じたことを追記するのも楽しいものです。
あ、追記はあくまで追記としておくほうがいいですね。やはり当日のテンションは良くも悪くも残しておくべきだと思うのです。
あとからツッコミを入れる感じで、今思えばね、なんて話を書き加えるのが面白いんじゃないでしょうか。
グーグルマップのタイムラインを見直して、通った経路が記録された地図をスクリーンショットで保存してEvernoteに載せておくのもいいんじゃないかと思います。
チェックインし忘れた場所があるかもしれませんし、何か書き損ねたエピソードを思い出すきっかけになることもあります。
タイムラインは滞在時間や移動速度などで間違いもありますが、どの辺にいてどう移動したかを何もしなくても記録してくれますので、普段はこの機能をオフにしているかたも、旅の間は使ってみてもいいのではないでしょうか。
旅に集中するためにも自動化を
旅行記について書いてみました。
写真を撮っているとよく思うのですが、きれいな写真やシャッターチャンスに夢中になっていて、裸眼でその光景を見ることがおろそかになっちゃいそうで嫌なんです。
旅も同じで、その瞬間を楽しみたいのでなるべく余計な気を使いたくない。そこに元々始めていたライフログの自動化というものが合わさって、「ほぼ自動でリアルタイムに旅行記を作成する」という発想になっています。
あの時、あんなことあったなと思い返すこと自体も嫌いじゃありません。その時に旅行記を引っ張り出すために、色々やっておくのも一興だと思うのです。