myThings終了後の天気予報問題【ライフログ】

2018年12月5日水曜日

#IFTTT #myThings #アプリ #ライフログ

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 YahooのmyThingsが19年1月末でサービスを停止しました。
 myThingsが終了しても、類似のサービスのIFTTTやMicrosoftFlowなどで置き換えることが可能なので、なくなってもすぐに、かつ致命的に困ってしまうことはなさそうだと思っていました。

 ただし一部のサービスは、myThingsがなくなると完全に代替しうるものがないのも事実です。天気予報がそのひとつなのですが、そのためにここしばらく四苦八苦していたというお話。

日本製のサービスというメリット


 myThingsは日本初のサービスで、既存のサービス同士をつなげる仕組みを提供するものでした。
 何度かブログでも取り上げていますが、例えばInstagramに投稿するだけでmyThingsがTwitterにも同時に投稿してくれたり、グーグルカレンダーに予定を追加したらmyThings経由で自動的にLINEにメッセージが入ったり、といった感じ。

 要は、Aというサービスで何かしたら、同時にBというサービスにもこうしてほしい、みたいなことを自動的にやってくれるものです。これが便利でやめられません。

myThingsの連携サービス
myThingsの連携サービス

 こういったモノは先述の通り、IFTTTを始めとしていくつか類似のものがあるのですが、日本製のサービスということが大きな存在価値となっていました。

 当然ですが、すべて日本語で表記されているため直感的に設定作業が行えますし、はてなブックマークなどの日本国内のサービスとの連携ができるといった点は、他の類似サービスにはない特徴です。
 ゆえに、myThingsがどういったものなのかまったく知らない状態からでもとっつきやすく、おそらくはある程度の支持があったサービスだと思っています。

致命的なのは気象情報だった


 myThingsを使う動機として、もっとも大きかったのは気象情報でしょう。
 天気予報や災害関連は、Yahooの天気防災系の情報を利用することができます。
 例えば「明日の天気が雨だったら、翌朝に傘を忘れないようにLINEやメールする」という感じで、気象情報の発生や変化を引き金に他のサービスへアクションを起こすことができます。
 
 IFTTTなどでも天気予報サービスとの連携は可能ですが、海外製サービスはこういったローカルな情報の速度や精度が低くなりがちです。
 これらが他のサービスではなくmyThingsを使う、大きなポイントだったと思います。


 天気予報をどういうふうに使っている人がいるかは、「myThings」をTwitter検索すると一目瞭然です。
 様々なユーザーが(おそらく自宅や職場といった)特定の地域の天気をツイートしているのがわかります。これは手動で入力しているのではなく、myThings経由で天気予報をBotのように自動ツイートさせているのです。
 
 それ自体にどういった意味や利用方法があるのかはともかくとして、特定の地域の天気をツイートしたいという人は一定数いるのがわかります。
 日記的な意味合いなのかもしれませんし、単にmyThingsを使うとこういうことが簡単にできるんだ、といったことなのかもしれません。
 必要性がある人もいるでしょうし、一旦設定した後は放置していてこのサービスがなくなっても困らない人もいるでしょう。
 

ライフログに彩りを


 私の場合は、ライフログという、もはや自分と切っても切り離せない代物があります。平たく言えば日記のように、自分自身のことをEvernoteにずっと記録しているのです。
 さらに、既存のパッケージされたライフログサービスやアプリを使わずに、EvernoteやグーグルフォトやTwitterなどのサービス同士をIFTTTやmyThingsでつなげて、自分に合わせてカスタマイズした仕組みを使っています。
 
 ライフログとひと口に言っても、単に自分のことだけを延々と記録していくだけじゃ味気ないんですよね。後々読み返す目的で記録しているので、なにかこう読んでて思い出したり忘れてしまっていても想像できたりする要素がほしいんです。
 
 例えばニュースや時事ネタが一緒に記載されていると、あとで振り返った時にこの時はこんなことがあったな、なんて思い返しやすいものです。
 天気もそういった、ライフログの彩りのひとつです。

ライフログの一部。天気予報はこんな感じで反映している

 日記に今日の天気を書くのは、古来からのお約束といってもいいものでしょう。もちろん私のライフログにも記載しています。
 ライフログを継続するためには、「なるべく自動的にログを集めてくること」が超がつくくらいに重要です。三日坊主を防いでくれますし、忙しかったりしてちょっとサボり気味になっても、自動的に記録が進むことでライフログが続いていると、あらためて再開しやすいといった効果があります。
 
 なにより、イチイチ今日の天気はどうだったっけと思い出しているようではいけません。頭をひねる作業は自分のその時の心境や出来事についてやっておくべきで、補助要素である今日の天気などに費やすものではないのです。

代替サービスを探して

myThingsサービス終了案内
myThings終了のお知らせ

 これまでの数年間はmyThingsを使って、Yahoo天気や防災情報をEvernoteのライフログ用ノートに自動転記させていました。
 それがなくなると知ってから、代替のサービスや方法を探してきたのですが、これがかなり難航しています。
 …難航といってもほぼ自分ルールのせいなんですけどね。ええええ。
 
 まず海外サービスの天気予報は、どうしても精度が落ちてしまうために使おうという気になれません。
 精度といってもピンポイントで精密な天気予測をしてほしいわけではなく、気温が1、2度違ってもいいし、曇りだといってたのに雨が多少ぱらついてもいいんです。
 
 海外系の天気予報サービスでも日本の天気予報をしてくれるのですが、ちょっとトンチンカンなレベルの予報をしてくる場合があるんですよね。
 天気を自動的にライフログに記載していく都合上、毎日その予報を見ているわけでもないので、ある程度は信頼が置ける情報が望ましいという事情もあるのです。後々見直した時に、そんな天気だったっけ? と思うようなものでは、やっぱりよくありませんし。
 
 myThingsの直接的な代替サービスは何度も書いたようにIFTTTなどの海外サービスです。
 これらで利用できる天気予報も海外のサービスですから、ストレートにIFTTTの天気予報チャンネルを代替とするわけにはいきません。
 
 ですからまずは、ライフログの蓄積先であるEvernoteに、自動的に天気予報を記録する仕組み作りから始める必要がありました。

Evernoteに情報を渡したいが…


 色々調べていくと、メールかRSS、あるいはTwitterで天気予報を配信してくれるサービスがあれば、それをIFTTT経由でEvernoteに受け渡すことができそうです。
 
 まずメールサービスから探し始めました。
 myThingsを利用する前はウェザーニュースのメールサービスを利用していました。
 それに戻せばいいやと思っていたのですが、メールで配信される天気予報に付け足されてくるその他の情報の蛇足感。これが結構邪魔に感じてしまうのに気が付きました。
 
 ウェザーニュースだけではなく無料サービスを中心にいくつか試してみましたが、直接の天気予報以外にメールに付け足されている、今日は何の日的なぷち知識とかなんちゃら指数みたいなものが邪魔に見えて仕方がありません。

 myThingsによって必要な情報のみを端的に記録するという、いわば機能美的なものを見慣れてしまったせいかもしれません。
 要らないなと思っちゃうのです。洗濯物を干しましょう、でも紫外線対策も忘れずにね、みたいなのは、ライフログとしては適してないなと。
 
 そうなると、メール以外に何か手段を見つけたとしても、配信内容がしっくりくるものであるべき、ということになるわけで、ひとつハードルが上がっちゃったんですよね…
 

上がっていくハードル


 ともかく次に探したのはRSSです。
 大手サイトではYahoo、ライブドア、gooなどで天気予報をRSS配信しています。
 
 一番の問題は、RSSの場合は一週間分の予報が配信されていることでした。今日明日の予報に加えて一週間後までの天気がずらっと並ぶ感じ。
 天気予報としてはいいのですが、文面にすると長ったらしくてライフログとして毎日載せるのには向きません。
 
 RSSにフィルターをかけることも可能なのですが、これが意外とフィルタリングするキーワードを適切に設定できないんですよね。
 例えば「今日の天気」でフィルタリングすれば良さそうなものなのですが、予報部分は「今日」という文言ではなく日付表示になっていて、「今日」を使っているのは天気の概況などだったりして。
 試してみた限りでは上手く絞り込めなかったのです。
 
 もう一点、RSSに載っている気象情報は結構限定的で、例えば降水確率がないものが多く、モノによっては気温すらないなど、メールとは逆に情報が少なすぎるなと感じることがあったのもマイナス要素でした。

 そうやって考えていくうちに、最低限必要なのは、後で振り返った時にその日が想像しやすい、天候と気温、それに降水確率の3点だということも自分の中でハッキリしました。

最終的な4つのこだわり


 さらによくよく考えると、私はあちこち放浪することが多く、最近は近場ばかりですがちょっとした旅もします。
 
 他方、天気予報ってやたらと地域が細分化されてませんか?
 気象庁の区分ではひとつの都道府県に対して数ヶ所ですが、民間の気象予報会社のものはもっと細かくなっていて、市区町村単位で予報したりしています。
 細かいほどいいみたいな風潮すら感じるほど。
 
 これがやっかいで、例えば休みの日に予報エリアをまたいで移動する、あるいは他県に行っちゃう場合は、ほしいのは現在地の天気予報なのです。

 例えば一週間、東京から北海道に出張したとして、その一週間は日記に東京の天気を書かないでしょう。今いる北海道の天気を書きますよね。
 
 今まで検討してきたメールやRSSなどは、予報のために特定の地域をまず指定する必要があります。これだと移動する度に設定を変えるという手間がかかってしまいます。
 
 ないものねだり感もありますが、ここはベストなものをさがしたほうがいいと決意しました。しちゃいました。
 いくらサービス停止になるとはいえ、今まで理想的に記録できていたもののグレードが下がるってのは、気持ちがいいものではありませんしね。
 
 ちょっと整理すると、

 ・Evernoteに記録できる手段(必須)
 ・必要事項(天候、気温、降水確率)を含む
 ・余計な情報がない
 ・現在地の天気予報が必要

 といった感じの4つの条件を満たすものを探したい。探そうよ。どっかにねぇかなぁ… という状況です。

最後の手段はツイートとプッシュ通知


 残るはTwitterですが、これはほぼ一択でTenki.jpが全国各地のアカウントを開設していて、気象情報をBotのようにつぶやいています。ツイートですから文字数制限があるためか、情報量が多くもなく少なくもない感じ。
 これをIFTTT経由でEvernoteに流すのがもっとも良さそうなのですが…

 もうこれはこだわりの域なので、そんなことかと言われても仕方ありませんけども。
 
 顔文字。
 顔文字がね、入ってることがあるんです。
 
 要らないから。
 他は端的で必要な情報が過不足なくツイートされているんですよ。気温も降水確率もありますし。
 ただ顔文字。しかも特にかわいくもないやつ。むしろ要らないでしょう。ないほうがずっといい。
 
 他に方法が見つからないこともあり、妥協してこのツイートを使わせてもらおうか。だってないんだもの。あとはお金を払えば何か別の手段があるかもしれないけど、現状ではないんだもの。
 現在地という条件は満たさないし、余計な顔文字があるけどこれが一番理想に近いんだもの。


 そこにもうひとつ手段を見つけました。
 Android版のIFTTTに、Android Deviceというチャンネルがあるのですが、Notification Receivedというトリガーがあり、要はAndroid端末に通知が出たことを受けて機能するもの。
 これなら通知を出してくれればいいわけだから、そういう機能がある天気予報アプリが使えるんじゃないかと。
 

アプリ難民


 ここからがまたアプリ探しの苦難の旅でした。
 これまでメールやRSSなどを探し回ったわけですが、その経験からそれらのサービスを提供している企業では、こういうご時世ですからスマートフォンアプリも提供していることが多いのはわかっていました。
 
 ですからGoogle Playで天気予報と検索して、玉石混交な履いて捨てるほどのアプリがヒットしたくらいではけっして動じません。
 これまで見たことのある気象予報会社を探して、そこが提供しているアプリから試していけばいいのです。こんな経験値いる?

 で、ここまではいいんですよ。
 
 通知を出してくれるアプリはすぐにいくつか見つかりました。ですが、これがなかなか思うようにいかないのです。
 
 例えばNotification Receivedで取得できないパターン。通知がテキストになっていないため取得できず、空白になるものがあります。imgタグなどを試してみたものの、それでもダメ。
 あとは私の環境では通知そのものが不安定だったり、やっはり現在地ではなく地域指定だったり、現在地の天気を通知するには月額料金がかかったりという感じ。
 
 有名どころのアプリを試し終わると、あとは有象無象のアプリだらけ。砂漠です。アプリ砂漠です。
 ひとつひとつ見ていっては、海外の天気予報サービスを使っていそうなアプリを除外して、通知機能がないアプリを除外して、良さそうならインストールという感じでドブさらいというか砂金探しみたいな状況です。
 

辿り着いたのはマピオンのアプリ


 ネットで調べたり検索のワードを変えたりしても調べ尽くした感で胸がいっぱいのある日、ようやく見つけたのが地図などで知名度のあるマピオンが提供している天気予報アプリ「マピオン超ピンポイント天気」です。

マピオン超ピンポイント天気

 これも地域を絞り込んでくるタイプのサービスで、その場所の天気予報や雨が降るタイミングなどを知らせてくれるアプリなのですが、朝晩に現在地の天気予報を降水確率と気温とともに通知してくれるのです。
 ちゃんとテキストベースで、Notification Receivedも反応します。あったー! と思わず声が出ちゃいました。

設定画面
これが欲しかった

 ただし、スマートフォン側の省電力設定によって、現在地が測定できなかったりバックグラウンドでの通信が制限されたりで、そういった設定を変える必要があるなど、すんなりと導入できたわけではありません。
 これは仕様っぽいのですが、電波状態が悪いとすぐにエラーを出しますし、リトライしてくれるような優しいアプリではありません。
 
 普通に天気予報アプリとして使っていないので、こう書いたからといっ万人に適したアプリじゃありませんが、現時点では少なくとも私的にもっとも理想に近いアプリです。
 
 
 一気に書きましたが、ここまで数カ月かかっています。歩数計の時もこんなだったような。何してるんだろうと、夜中にポツリ。
 
 ただ、虚勢を張るわけじゃありませんが、案外求めているベストなものが見つからない中で、できることの中から工夫してライフログをカスタマイズする楽しさですよね。
 これは特定のライフログサービスやアプリを使っていると、味わえないものです。どちらかというと、手帳などを自分なりに使い込んでいくような感じに近いかもしれません。
 
 無料で使えるサービスなどはその終了が充分起こり得ます。代替サービスがパッと見つかることもあるのですが、使い勝手やこだわりによっては今回のように難航するというのも、あらためて感じました。

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